東レがLi回収用ナノろ過膜を実用サイズ化 使用済みEV電池の再資源化が加速へ
東レは2025年12月8日、使用済み車載用リチウムイオン電池からリチウムを高純度かつ高収率で回収できる高耐久・高選択ナノろ過(NF)膜エレメントを、実用サイズへスケールアップする技術を確立したと公表した。ブラックマスと呼ばれる電池粉砕物の硫酸浸出液に対応できる耐酸性と、95%以上とされる回収率を備えた新膜は、EVの普及で膨らむ使用済み電池の処理負担とレアメタル不足を同時に和らげる一手として、現場の…
企業、経済、マーケットの動きを、ニュース+戦略視点で読み解きます。決算や業界動向の裏にある意図、テクノロジーや社会変化がビジネスに与える影響まで整理。
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東レは2025年12月8日、使用済み車載用リチウムイオン電池からリチウムを高純度かつ高収率で回収できる高耐久・高選択ナノろ過(NF)膜エレメントを、実用サイズへスケールアップする技術を確立したと公表した。ブラックマスと呼ばれる電池粉砕物の硫酸浸出液に対応できる耐酸性と、95%以上とされる回収率を備えた新膜は、EVの普及で膨らむ使用済み電池の処理負担とレアメタル不足を同時に和らげる一手として、現場の…
アサヒグループホールディングスは10日、同社を狙ったサイバー攻撃に関連し、同社から流出した疑いのある情報を9日夜にダークウェブ上で確認したと明らかにした。9月末の攻撃以降、国内の受注や出荷に支障が続く中で、流出データが「闇市場」に出回った可能性が浮上し、顧客や取引先の不安が一段と高まりそうだ。
オランダの公共放送の時事番組Nieuwsuurは12月9日、半導体製造装置大手ASMLの顧客の中に、中国軍と関係する企業が少なくとも1社含まれていると報じた。中国の輸出入データなどを基に、軍需電子機器を担う国有企業グループの子会社がASML製装置や部品を購入していたと指摘されている。ASMLは個別の顧客には言及せず、報道内容は確認できないとしつつ、全ての取引は輸出管理法に従い、必要な輸出許可を得て…
米自動車大手フォード・モーターが、欧州で安価な電気自動車(EV)販売のため、仏ルノーと戦略的提携を結んだ。ルノーのEV専業子会社アンペールのプラットフォームと仏北部工場を活用し、フォードブランドの小型EV2車種を開発・生産する。初代モデルは2028年前半に欧州の販売店に並ぶ見通しだ。中国勢の低価格EVが存在感を増すなか、かつてライバルだった2社が手を組むことで、欧州の消費者にどんな選択肢を広げよう…
日本と中国の間で外交的な対立が激しくなるなか、日本政府が対中圧力の新たなカードとして半導体素材を使い始めたとの観測が広がっている。台湾有事への軍事関与に言及した高市早苗首相の発言に反発し、中国が自国民に対する日本渡航の自粛を呼びかけた直後、一部報道が「日本企業が中国向けのフォトレジスト輸出を事実上止めた」と伝えたからだ。
まだ存在しない発電所からの電気を先に買う――そんな契約が日本で初めて結ばれた。ヘリカル型核融合炉の実用化を目指すスタートアップHelical Fusionは12月8日、2030年代に稼働を計画する商用炉で生み出す電力を、愛知県の食品スーパー大手アオキスーパーに供給する電力売買契約を結んだと公表した。核融合由来の電力購入契約は国内初で世界でも4件目とされる。未来の電気をいま予約する動きは、核融合ビジ…
キオクシアホールディングスは、NAND型フラッシュメモリー製造に用いる新材料の探索に生成AIを導入した。積層数の増加で金属やガスの候補が膨大に広がる中、AIにより有望な組み合わせを素早く絞り込む狙いだ。半導体開発の現場で、材料選びをどこまでAIに任せられるのかが新たな焦点になっている。
電子情報技術産業協会(JEITA)が公表した日本の電子部品メーカーの統計で、2025年度上期(4〜9月)の電子部品世界出荷額は2兆2954億円となり、前年同期比0.1%増とわずかながらプラスを維持した。統計に参加する企業は年度ごとに入れ替わるため単純比較は難しいものの、上期としては2年連続の増加である。AI関連の需要が伸びる一方、成熟したスマートフォン市場では次の一手が見えにくく、「AI需要とスマ…
与信調査会社クレジットリフォーム(Creditreform)が8日に公表した調査では、2025年のドイツ企業の倒産件数が約2万3900件に達すると見込まれ、前年から8.3%増加し2014年以来の水準になるとされた。実質GDPは2023年に0.3%減、2024年も0.2%減と2年連続で縮小しており、景気低迷が続くなかで、企業の足元の脆さと中小企業・雇用への影響が改めて問われている。
米議会の上下両院合同委員会は8日、2025会計年度の国防権限法(NDAA)の最終案を公表し、米軍装備に組み込まれる電子ディスプレーについて、中国など海外への依存を2030年までに終わらせるよう国防総省に義務づける条項を盛り込んだ。法案は今週にも上下両院で採決に進む可能性があり、可決されればトランプ大統領の署名を経て成立する。米軍の「脱中国」は、サプライチェーンと同盟国企業にどのような負担と機会をも…
中国を訪問中のドイツのワーデフール外相は12月8日、中国政府によるレアアース(希土類)や戦略物資の輸出規制が欧州の産業活動を混乱させていると指摘し、解決策を求めた。電気自動車や風力発電などに不可欠なレアアースを中国に大きく依存する欧州にとって、調達不安は競争力そのものを揺さぶる問題になりつつある。
欧州連合(EU)の産業政策を巡り、域内産品を優先する「バイ・ヨーロピアン」構想にブレーキをかけたい国々が声を上げた。12月8日、チェコやフィンランドなど9加盟国が、ブリュッセルの競争力閣僚理事会に合わせ、価格高騰や供給網の混乱を懸念し、極めて慎重な検討を求める文書を共同提出した。
米メディア大手パラマウント・スカイダンスが、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)に対し、1株当たり30ドルの現金を提示する新たな買収案を公表した。提示額はWBDの企業価値を約1084億ドル(約16兆8900億円)と見積もる水準で、数日前にまとまったとされるNetflixによる買収合意を上回る。WBDを巡る争奪戦は、誰がハリウッドの巨大な作品群と配信基盤を握るのかという、視聴者とクリエイタ…
中国が採掘と精錬の大半を握るレアアースを巡り、G7財務相が8日にオンラインで協議し、調達先を増やしてリスクを減らす方針で足並みをそろえた。片山さつき財務相は、人権や環境、ガバナンスへの配慮を欠いた低価格の鉱物が市場を独占してはならないと述べ、共同声明で中国依存の軽減を打ち出した。電気自動車やスマートフォンを支える資源を、どう分散させていくのかが問われている。
米トランプ大統領は8日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、半導体大手NVIDIAの人工知能向け高性能チップ「H200」について、中国などの「承認された顧客」への輸出を認める方針を公表した。売り上げの25%を米国政府が手数料として受け取る異例の条件付きだ。
複合機大手のリコーは2025年12月8日、日本語に特化した新たな大規模言語モデル「リコー LLM(27B)」を公表した。Googleのオープンモデル「Gemma 3 27B」を基盤としつつ、企業の自社サーバー上で動かせるオンプレミス向けに最適化した点が特徴だ。中堅企業でも扱える規模と消費電力に抑えながら、ビジネス利用に耐える性能を備えた“自前の生成AI基盤”として展開していく。
日本がベトナム中南部で計画されている原子力発電所「ニントゥアン2」への関与を取りやめる。伊藤直樹駐ベトナム大使は12月8日、ロイターの取材に対し、ベトナム側が提示した建設スケジュールには応じられず、日本側は計画を実施する立場にないと述べた。電力不足を避ける長期戦略の柱として期待された計画は、再び不透明さを増している。
自動車メーカーのスズキの完全子会社で部品製造を担う「スニック」が、量産を終えた後も下請け企業に低い単価で部品製造を続けさせていたとして、公正取引委員会から下請法違反の勧告を受けた。2025年12月8日に公表された勧告は、発注量が大きく減った後も価格を据え置いた行為を「買いたたき」と認定した初のケースであり、部品の長期供給を前提とする自動車業界の慣行に一石を投じている。量産が止まった後も続く細い注文…
内閣府は12月8日、2025年7~9月期の国内総生産(GDP)2次速報を公表し、物価変動を除いた実質成長率が前期比▲0.6%、年率換算で▲2.3%と、1次速報(前期比▲0.4%、年率▲1.8%)から下方修正されたと明らかにした。主な要因は企業の設備投資の弱さで、6四半期ぶりとなるマイナス成長は、家計や中小企業の足元の景気実感にどのような影を落としているのかが問われている。
環境省が、国の機関が購入する電力の選び方を大きく変えようとしている。政府が契約する電気について、法令順守に問題のある再生可能エネルギー発電所から電気を仕入れる事業者は入札に参加できなくする方向で、具体的な制度設計の検討に入った。価格だけでなく、二酸化炭素排出量の少なさや地域との共生状況といった「質」も点数化して評価する構想で、2026年3月の閣議決定を目指す。公共調達で再エネの質と違反をどう見極め…