ホタテ輸出、中国依存5割から転換 米台・ベトナム向けで600億円台維持
コンベヤーを流れるホタテの殻がぶつかり合い、北海道の加工場に乾いた音が響く。その現場で今、中国向けの注文が止まったという知らせを受けても、従業員たちは黙々と選別を続けている。台湾有事を巡る首相答弁をきっかけに中国が日本産水産物の輸入を事実上停止したと伝えられるなか、この貝はどの国の食卓へ運ばれていくのかが問われている。
企業、経済、マーケットの動きを、ニュース+戦略視点で読み解きます。決算や業界動向の裏にある意図、テクノロジーや社会変化がビジネスに与える影響まで整理。
「知って終わり」ではなく、考える材料になるビジネスニュースを届けます。
コンベヤーを流れるホタテの殻がぶつかり合い、北海道の加工場に乾いた音が響く。その現場で今、中国向けの注文が止まったという知らせを受けても、従業員たちは黙々と選別を続けている。台湾有事を巡る首相答弁をきっかけに中国が日本産水産物の輸入を事実上停止したと伝えられるなか、この貝はどの国の食卓へ運ばれていくのかが問われている。
新製品の写真がモニターに映し出されると、ルネサスエレクトロニクスの担当者が「次のデータセンター時代を支える石です」と静かに切り出した。サーバー向けDDR5メモリ用の半導体「RRG5006x」は、AI処理で膨れあがるデータをさばくために生まれた部品だ。すでにサムスン電子へのサンプル出荷が始まり、データセンター事業者の目線は、数年先の本格導入に向かい始めている。
米カリフォルニア州の法廷で、分厚い書類の束が静かに机に置かれた。そこには、Instagramを「麻薬のようだ」「自分たちはほとんど売人だ」と語るメタ社員の内部メモが含まれていたという。未成年のメンタルヘルスに深刻な悪影響を与えたとして、FacebookやInstagramを運営するメタを訴えた集団訴訟。その争いの只中で、プラットフォームがどれほど中毒性や危険性を自覚していたのかを示す記録が次々と公…
ホワイトハウスでトランプ大統領が新たなミサイル防衛構想を掲げる一方、静かな争いが宇宙空間で始まっている。米宇宙軍が、最新構想「ゴールデンドーム」を支える迎撃システムの競合試作品を発注する企業として、5〜6社を選んだことが分かった。名乗りを上げたのはノースロップ・グラマンやロッキード・マーチンに加え、トゥルー・アノマリー、アンダリルといった新興勢力であり、今後の巨額契約を巡る長距離レースの号砲となる…
大統領専用機の通路で記者団に囲まれたトランプ米大統領は、前日に中国の習近平国家主席と交わした電話を振り返り、「中国にはもっと早く、もっと多く米国の品物を買うよう求めた」と語った。習氏はこの要請をおおむね受け入れたと説明し、その結果について「習主席の対応には良い意味で驚くことになるだろう」と期待感をにじませた。
会議室に集まった担当者たちが、テーブルに並んだ資料の数字を追っていた。2025年11月26日、日本政府は、価格が1万円以下の少額輸入品でも海外ECサイト側に消費税の納税義務を負わせる方向で調整に入った。長く指摘されてきた国内外事業者の「税負担の差」を埋めるかどうか、越境ECの行方を左右する局面に入っている。
ニューヨーク郊外の研究所で、研究者が銀色のパッケージから小さなチップを持ち上げる。その名は「Nighthawk」。2025年11月12日、IBMは開発者会議の壇上から、この新しい量子プロセッサーと実験チップ「Loon」を軸に、26年末までに量子優位、29年までにフォールト・トレラント(故障に強い)量子コンピューターへ至る道筋を示した。実験室の装置だけでなく、300mmウエハー工場まで巻き込んだ発表…
報告書を掲げた担当者の声は低く、会見場に一瞬沈黙が落ちた。国連貿易開発会議(UNCTAD)は2025年11月25日、パレスチナ経済が2年にわたるガザでの戦闘と厳しい経済制限で「観測史上最悪の崩壊」に直面していると公表した。1人当たりGDPが2003年の水準に逆戻りし、このわずか2年で22年分の発展が失われたと指摘している。
紙資料が机の上を次々と滑っていった。エネルギー政策を議論する政府会合で、核融合発電の研究開発に総額1000億円超を投じる方針が共有された。新興企業の技術を育て、研究拠点を整え、2030年代に発電実証を行うという、日本のエネルギー戦略の新たな節目である。脱炭素とエネルギー安全保障を両立させる切り札として、静かに期待が高まっている。
冷却ファンの低い唸りが、人気のない山あいの建物に響いている。そこに並ぶのは、取引記録を計算で検証して報酬を得る「ビットコイン採掘(マイニング)」用の機械だ。中国政府が暗号資産の取引と採掘を全面禁止してから4年、採掘業者たちはデータセンターや工業団地の一角に紛れ込み、静かに再びスイッチを入れ始めている。統計や企業決算には、その動きがはっきりと映り始めた。
「ここまで来た」と担当者が薄型アンテナを掲げると、画面には1Gbps近い通信速度が映し出された。Amazonの衛星通信サービス「Amazon Leo」が発表した新端末「Amazon Leo Ultra」は、企業向けのギガビット級衛星通信をうたう中核機器だ。低軌道衛星網と組み合わせ、まずは選ばれた企業向けにプレビュー提供を始め、山間部や洋上など従来つながりにくかった現場での利用を見据える。
スマホの画面に表示されたコードをかざす仕草を見せながら、JR東日本の中川晴美常務が新サービスの名を紹介した。25日、JR東日本とパスモ、PASMO協議会は、モバイルSuicaとモバイルPASMOにコード決済機能「teppay(テッペイ)」を組み込むと発表した。モバイルSuicaは2026年秋、モバイルPASMOは2027年春から使えるようになる見通しだ。
通知音が鳴ったのは、平日の昼下がりだった。映画「国宝」の公式Xに、東宝から届いた新記録の報せが投稿される。2025年11月25日、興行収入が173.7億円に達し、実写日本映画の歴代1位に立ったと明かされた。公開から172日で1231万人を動員した長い興行の先に、22年ぶりとなる記録更新が刻まれた。
オンライン会議の招集メールが営業担当者の画面に並んだのは、ここ数週間のことだ。企業や学校、政府機関を相手にしてきたAppleの営業チームに、組織再編の通告が静かに伝えられた。今回の見直しで数十人規模のポストが削減されることになり、長く安定雇用を続けてきた同社としては珍しいレイオフとなる。現場には驚きと戸惑いが広がった。
会見場でアマゾン幹部が新たな投資計画を読み上げると、地元関係者の視線が一斉に前へ向いた。米アマゾンは24日、米インディアナ州北部に約150億ドルを投じ、データセンター群を新設すると明らかにした。生成AIの利用拡大で急増するクラウド需要に応えるとともに、地域で約1100人の雇用を生み出すとしている。また同日、クラウド部門Amazon Web Services(AWS)が米政府向けに最大500億ドルを…
封筒から取り出された1通の書面が読み上げられると、長く続いたテレグラフ売却劇の空気がわずかに変わった。2025年11月24日、リサ・ナンディ文化相は、保守系高級紙テレグラフを抱えるテレグラフ・メディア・グループの売却について、これ以上遅らせず「公共の利益にかなうタイムリーな売却」を実現する道筋を描くと表明した。買い手はデイリー・メール紙の親会社DMGTで、約2年に及ぶ所有者探しはようやく終盤を迎え…
スピーカーから大音量のテクノが流れる中、広州国際モーターショーのホンダのブースには人だかりができていた。中国・広東省広州市で2025年11月22日に開かれたこの展示会で、日本車を見て回る来場者たちは、相次ぐ政治的な対立を意識しつつも、最終的には「走りの質」と「値ごろ感」が購買の決め手になると口をそろえる。
財務省の会議室で、担当者が分厚い資料をめくりながら新しい減税案を説明している。政府が2026年度税制改正で検討する「設備投資促進税制」は、企業の国内投資を増やすための切り札として位置づけられる。投資額の一部を法人税から直接差し引ける仕組みや、資金繰りの厳しい企業向けの即時償却を組み合わせ、日本に工場や研究拠点をとどめようとする狙いがある。
会議室のテーブルに並ぶ資料には、相次ぐ流出事故の数字がびっしりと並ぶ。金融庁は暗号資産交換業者に対し、不正流出などへ備える責任準備金の積み立てを義務付ける方針だ。暗号資産に金融商品取引法を適用する見直しの一環で、2026年の通常国会に改正案を出す方向とされる。狙いは、被害が起きたときに顧客の損失を素早く埋められる仕組みを整えることにある。
AWSのマット・ガーマンCEOがマイクの前に立ち、口にした数字は「500億ドル」だった。米アマゾンは2025年11月24日、米連邦政府向けの人工知能(AI)とスーパーコンピューターの基盤を強化するため、米国内のデータセンターに最大約7兆8千億円を投じる計画を公表した。国家安全保障や先端研究を担う機関が、より速く安全にAIを使える土台をつくろうとしている。