本サイトの記事や画像は、AIが公的資料や複数の報道を基に事実関係を整理・再構成し制作したものです。[続きを表示]特定の報道内容や表現を再利用・要約することを目的としたものではありません。ただし、誤りや不確定な情報が含まれる可能性がありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や各出典元の原文をご確認ください。[私たちの取り組み]
中国の製油所が、高値の原油調達を抑え、積み上げてきた商業在庫の活用を広げている。市場調査会社Kplerは、5月の海上経由の原油輸入が4月の日量810万バレルから日量645万1000バレルに落ち込み、10年ぶりの低水準となる可能性があると推計する。船舶追跡会社Vortexaも、5月の輸入量を日量700万~750万バレルとみている。燃料需要の鈍さと原油高で精製採算が悪化し、輸入を増やすほど損失が膨らみかねない状況が買い控えの背景にある。
在庫積み増しから取り崩しへの転換
KplerとVortexaの推計では、製油所は直近3週間、商業在庫を日量約100万バレルのペースで取り崩している。商業在庫は5月初めに約12億5000万バレルでピークを付けたとみられ、1~4月だけで約7000万バレル増えた。ロシア産やイラン産の大量調達と、3月以降の精製稼働率低下が在庫を押し上げた。
中国は1~2月時点で、輸入と国内生産が精製処理を上回り、日量124万バレルの原油余剰を抱えていた。足元の取り崩しは、この前段階で進んだ積み増しの反転だ。国有系製油所の処理量は5月に日量840万バレル前後と、4月の日量860万バレル、3月の日量950万バレルを下回った。中国国家統計局によると、全国の4月の原油処理量は5465万トンで前年同月比5.8%減り、日量換算では約1330万バレルと2022年8月以来の低水準だった。
輸入抑制ににじむ採算防衛
精製マージンは大幅に悪化している。精製マージンとは、原油を買ってガソリンや軽油などに加工した際に残る利幅のことで、ここが赤字になると稼働を増やすほど損失が膨らむ。ロイターによると、中国の製油所は国内小売価格の抑制と高値原油の影響を受け、処理する原油1トン当たり600~1300元の損失に直面している。
製品側も重い。3月以降、ガソリン・ディーゼルの商業在庫は2025年平均を上回り、4月のディーゼル、ガソリン、ジェット燃料の輸出量は124万トンと2015年2月以来の低水準だった。内需が弱く、輸出でさばく余地も限られるため、輸入削減は一時的な物流要因ではなく、収益を守るための動きという色彩が濃い。
今後の注目点は、5月の税関統計で輸入実績がどこまで下振れするか、6月も日量100万バレル前後の在庫取り崩しが続くかだ。独立系製油所にも減産圧力は及んでおり、ロイターは2日、中国国家発展改革委員会が山東省の一部独立系製油所に対し、6月から前年同月平均の80%以上まで処理量を下げることを認めたと報じた。一方、中国の買い控えはアジア域内の需給を緩め、韓国、日本、東南アジア、インドにとっては原油確保を相対的に容易にしている。
参考・出典
- China seen tapping deeper into oil stockpiles as imports hit decade-low | MarketScreener
- China’s lower crude imports helped ease Asian refinery feedstock tightness | Kpler
- China state refiners slash throughput on supply disruption, weak margins | MarketScreener Canada
- China boosted crude stockpiles at start of 2026, but is not using them: Russell | BOE Report
