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2029年4月13日に小惑星アポフィスが地球へ最接近するのを前に、欧州宇宙機関(ESA)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)の共同探査ミッション「RAMSES」が、2028年度にH3ロケットで打ち上げられる計画が具体化している。アポフィスは地球に衝突しないが、極めて近い距離を通過する。この機会を利用し、将来の小惑星リスクに備えるプラネタリーディフェンス(地球防衛)の観測データを得る日欧協力が、探査機と打ち上げ分担という実務段階に進んでいる。
地球接近前後をとらえるRAMSES
RAMSESは「Rapid Apophis Mission for Space Safety」の略称で、アポフィスが地球に近づく前に到着し、接近の前後で小惑星にどのような変化が起きるかを調べる。観測対象は、形状、表面の状態、回転、軌道などだ。地球の重力が小惑星をどれほど揺さぶり、姿勢や軌道に影響を与えるのかを直接見る狙いがある。
ESAは2月10日、イタリアのOHB ItaliaとRAMSESの開発契約を締結した。これにより、ミッションは構想や検討の段階から、2028年の打ち上げを前提にした具体的な開発段階へ移った。ESAは2028年4月の打ち上げ、2029年2月ごろのアポフィス到着を想定している。
JAXA宇宙科学研究所のミッション紹介では、RAMSESは小惑星探査機DESTINY+とともに、2028年度にH3ロケットで相乗り打ち上げ予定と整理されている。JAXAはH3による打ち上げに加え、RAMSESに搭載する薄膜軽量太陽電池パドル(SAWs)や熱赤外センサ(TIRI)の提供でも関与する。観測機器と輸送手段の両面で、日本の宇宙技術が日欧共同の地球防衛研究に組み込まれる形だ。
衝突しない接近が生む観測機会
アポフィスは2029年4月13日、地球表面から約3万2,000キロまで接近する。これは静止軌道衛星の高度より内側を通過する距離で、天文学的には非常に近い。ただし、NASAはアポフィスについて、少なくとも今後100年間は地球に衝突する危険がないと説明している。今回のミッションは危機回避ではなく、安全な接近を利用した観測である。
重要なのは、これほど大きな天体が、事前に軌道を予測できる形で地球のすぐ近くを通過する機会がまれだという点だ。小惑星が地球重力を受けたときにどのように変形し、回転や軌道がどう変わるのかを把握できれば、将来、別の小惑星が脅威となった場合の性質評価や対処法の検討に役立つ。要するに、今回のアポフィス接近は衝突危機ではなく、地球防衛の実験場として利用できる観測機会である。
最終的な打ち上げ日などの詳細は、今後の正式発表を待つことになる。一方で、JAXA側の公式ミッション整理にはDESTINY+とRAMSESのH3相乗り打ち上げ予定が明記され、政府審議会資料ではH3-24S形態も示されている。ESA側でも開発契約が結ばれたことで、2029年のアポフィス接近を見据えた日欧協力は、抽象的な連携から実際の探査計画へと輪郭を強めている。
