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ベトナム共産党が、インフルエンサーや人工知能(AI)人材を組み込んだ新たな宣伝戦略を2030年に向けて準備していると、ロイターが確認した内部草案文書を基に報じた。焦点は、従来の削除や遮断を中心とする管理にとどまらず、ポッドキャストやショート動画、対象を絞った配信を使って、当局にとって「ポジティブ」な情報空間を能動的につくる方向へ比重を移すのかどうかだ。草案段階の内部文書に基づく内容であり、正式決定として公表されたものではない。
インフルエンサーとAI人材の組織化
草案では、2030年までに少なくとも1000人のインフルエンサーと5000人のAI専門家をネットワーク化する目標が掲げられた。党や政府の方針を一方的な声明として流すだけでなく、SNS上で影響力を持つ発信者や技術人材を使い、政策メッセージを広げる仕組みを整える狙いがある。
AIの活用では、党指針に違反すると判断されるコンテンツの少なくとも90%を24時間以内に削除する目標や、2030年までにベトナム語オンライン情報の少なくとも80%を「ポジティブ」な内容にするとの数値目標も示された。ここでいうAIは、単なる広報支援ではなく、投稿の監視、分類、削除対応を速める装置として位置づけられている可能性がある。削除の対象が違法情報に限られるのか、党の方針に反する言論一般に広がるのかが重要な論点となる。
草案は、ポッドキャスト、ショート動画、SNS投稿、特定の集団に向けたコンテンツを使い、政策を分かりやすく伝える配信設計も盛り込んだ。5月付の追加党指針では、国営メディアに対し、政治指導者の活動をより創造的に報じるよう促したとされる。匿名を条件に取材に応じたインフルエンサーは、採用活動が既に始まっていると証言しており、構想が実務段階に移りつつある可能性もある。
遮断から世論形成への重心移動
今回の草案は、ベトナムで進むオンライン統制強化の延長線上にある。2025年5月には、当局が通信事業者にメッセージアプリ「テレグラム」の遮断を指示した文書が報じられた。2026年2月には、党書記局の指示として、SNS利用者の本人確認義務化、偽アカウント対策、越境サービスを含む厳格な管理枠組みの整備が示された。
国家寄りのオンライン世論形成にインフルエンサー的手法を使う動きも、突然現れたものではない。2021年には、Facebook上で活動する「インフルエンサー部隊」の存在が報じられ、2026年4月に報じられた3月の別件提案でも、株式市場の下落への対応として「好意的な」メッセージを広げるためにインフルエンサーを活用する案が盛り込まれた。削除や遮断に加え、都合のよい情報を供給する側を増やす発想が繰り返し表れている。
今後の焦点は、4月の草案が正式に採択されるのか、どの機関が実行主体となるのか、AIによる削除基準がどこまで広がるのかである。1000人のインフルエンサーや5000人のAI専門家といった数値、オンライン空間の「ポジティブ」比率などの文言は、現時点では公開一次資料として示されていない。詳細は、正式文書の公表や実際の運用を通じて明らかになる。
参考・出典
- Vietnam eyes influencers and AI to push propaganda, documents show
- Party Secretariat requires mandatory identity verification for social media users
- Vietnam acts to block messaging app Telegram, government document seen by Reuters shows
- Vietnam aims to shore up battered stocks with stabilisation fund and influencers, documents show | MarketScreener
- ISEAS YUSOF ISHAK INSTITUTEISSUE: 2025 No. 58 (PDF)
