イランがパキスタン仲介で米停戦案に回答、トランプ氏は拒否

イランが米停戦案に回答、トランプ氏が即日拒否し核協議の隔たりが表面化

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AP通信やアクシオスなど複数の主要報道機関によると、イランは5月10日、最新の米停戦・和平提案への回答をパキスタンの仲介で米側に送った。トランプ大統領は同日、回答を読んだうえでSNSに「TOTALLY UNACCEPTABLE!」と投稿し、受け入れられないと即座に表明した。恒久停戦に向けた協議は、イランが戦闘終結や制裁解除を前面に出す一方、米側が重視する核面の前進との隔たりを改めて露呈した。

イランが前面に出した停戦条件

イラン国営テレビなどを引用した主要報道によると、イラン側は米提案を「降伏要求」に当たると位置づけ、回答では全面的な戦闘終結と再攻撃を防ぐ保証を重視した。単に砲火を止めるだけでなく、いったん合意しても再び攻撃されない仕組みを求めている形だ。

タスニム通信などを引用した報道では、回答内容として、制裁の終了、少なくとも30日間の交渉期間中にイラン産原油の販売に関わる制裁を止めること、米軍によるイラン港湾の封鎖または海上封鎖の停止、差し押さえ・凍結資産の返還が含まれるとされる。原油販売と資産凍結はイラン経済の資金繰りに直結するため、停戦交渉を経済制裁の緩和と一体で進めようとする狙いがにじむ。

ホルムズ海峡をめぐっては、イラン側の管理、または主権を認める趣旨の要求が含まれたと報じられている。ホルムズ海峡は中東産原油の主要な輸送路で、ここが止まれば国際的なエネルギー供給にも影響が及ぶ。戦争賠償も要求項目に挙がっているが、賠償額や履行方法などの詳細は明らかにされていない。

核面の譲歩をめぐる溝

AP通信によると、米側の最新提案は、戦争終結、ホルムズ海峡の再開、イラン核計画の後退を扱う内容だった。核計画の後退とは、濃縮活動や関連施設の扱いを制限し、核開発が軍事目的に近づかないようにする措置を指す。米国にとっては、停戦と同時に核リスクを下げることが交渉の中心課題となっている。

これに対し、今回伝えられたイラン回答では、核面での具体的な譲歩は見えにくい。前面に出ているのは、恒久的な戦闘終結、制裁解除、資産返還、海峡管理といった主権や安全保障、経済に関わる条件であり、米側が求める核関連の前進とは優先順位がずれている。

交渉をめぐっては「14項目」という呼称が複数の文脈で使われており、直前のイラン独自案と最新の米側草案を不用意に同一視することはできない。今後は、パキスタン仲介の往復協議が続くのか、双方が修正案を出すのか、あるいは軍事行動再開のリスクが高まるのかが焦点となる。

参考・出典

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