トランプ大統領、イラン核査察合意を主張 イランは否定

ホルムズ再開後の米イラン協議、核査察の有無をめぐる認識差が鮮明に

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トランプ米大統領は米国時間6月23日、イランが長期の核査察受け入れに同意したと主張した。イラン側は新たな合意を否定しており、米イラン合意の実施条件をめぐる食い違いが鮮明になっている。

「Infinity」表現をめぐる正面衝突

トランプ氏はSNS投稿で、イランが最高水準の核査察を長期にわたって受け入れることに完全に同意したと主張し、「Infinity」とも表現した。米側は、査察を合意の中核に据え、核開発を継続的に監視できる仕組みとして打ち出している。

一方、イラン外務省や在ジュネーブ国連代表部側は、核問題や国際査察の受け入れについて新たな合意はしていないと否定した。単なる表現の違いではなく、査察受け入れが合意事項に入っているのかどうかをめぐる根本的な対立である。

ホワイトハウスの米国時間6月19日付公表文は、米イランのMOUについて、イランの核兵器取得阻止とホルムズ海峡の自由航行再開を柱に掲げている。公表文中では、国連事務総長報道官のコメントとして、即時かつ恒久的な停戦や今後の交渉枠組みにも触れた。今回の対立は、その広い合意枠組みの中で、実施と検証の要となる査察が最初の火種になったことを示している。

焦点はIAEA査察の範囲と権限

イランの核活動を国際的に検証する主体は国際原子力機関(IAEA)である。IAEAの保障措置とは、核物質が軍事目的に転用されていないかを確認する制度であり、米大統領の政治的な説明だけで実際の査察が確定するわけではない。

IAEA理事会は2025年6月12日、イランの保障措置義務をめぐるIAEAの独立した検証役割を強調する決議を採択した。IAEA資料では、2025年6月末までに安全上の理由で査察官をイラン国内から退避させ、同年6月13日以降はブシェール原子力発電所以外の保障措置対象施設にアクセスできていない経緯も示されている。

仮に査察再開が交渉に上っているとしても、対象施設、開始時期、査察官の復帰条件、現地でのアクセス権限が伴わなければ、実務的な意味は定まらない。今後の焦点は、査察受け入れが本当に合意文言に盛り込まれるのか、盛り込まれるならどの範囲で実施されるのかに絞られる。

参考・出典

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