高市首相 G7で中国念頭にレアアース共同備蓄連携構想

高市首相、G7で重要鉱物の共同備蓄連携を提案 レアアース供給途絶に備え各国制度を接続

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外務省によると、フランス東部エビアンで開かれているG7サミットで、高市首相は現地時間15日午後8時(日本時間16日午前3時)から約105分間のワーキングディナーに出席し、レアアースなど重要鉱物の「共同備蓄連携構想」を提案した。構想は、G7各国の備蓄制度立ち上げ支援や制度の相互連携を内容とし、供給網の途絶に備える狙いがある。中国による輸出規制や経済的威圧への警戒も背景にある。

出発前から掲げた備蓄連携

高市首相は13日の出発前会見で、今回のサミットの主要議題として中東、ウクライナ、インド太平洋の地政学的危機に加え、エネルギー安全保障、市場の安定化、重要鉱物などのサプライチェーン強靱化を挙げていた。重要鉱物については、G7各国の備蓄制度整備を日本主導で支援し、それらをつなぐ枠組みを提案する考えを示していた。

重要鉱物は、電気自動車、半導体、再生可能エネルギー設備、防衛装備などに欠かせない素材である。特定国に採掘や精錬が偏れば、輸出規制一つで工場の操業やエネルギー転換に影響が及ぶ。備蓄連携は、こうした供給途絶に備える「保険」をG7で厚くする構想といえる。

サミット前の14日の日英首脳会談でも、両首脳は重要鉱物などの輸出規制が世界のサプライチェーンに影響し得ることへの深刻な懸念を共有した。G7のワーキングディナーでは、米国・イラン間の覚書合意やホルムズ海峡の自由で安全な航行にも触れられており、重要鉱物の備蓄連携は、エネルギー安全保障と供給網強靱化を結ぶ論点として扱われた。

供給網強化から実務措置へ

G7は2025年のカナナスキス・サミットで「重要鉱物行動計画」を公表し、供給網の多様化、投資促進、精錬能力の拡充を掲げていた。今回の提案は、その流れを引き継ぎながら、危機時にどう備蓄を持ち、どう融通するかという実務色の強い段階に踏み込むものだ。

中国をめぐる論点は、輸出規制や経済的威圧への備えという経済安全保障と、インド太平洋の安定という地域安全保障の二つの層で整理できる。高市首相は初のG7出席で、アジアの視点を主要国首脳の議論に持ち込み、重要鉱物を単なる資源問題ではなく、産業と安全保障をつなぐ課題として位置付けた。

今後の焦点は、共同備蓄連携構想が首脳文書や議長総括にどう反映されるかに移る。対象がレアアース中心にとどまるのか、リチウム、コバルト、ニッケルなどに広がるのか、各国備蓄の相互融通や共同放出、在庫基準の共通化まで進むのかが問われる。G7域外の資源国や精錬国をどう巻き込むかも、制度の実効性を左右する。

参考・出典

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