米国、イラン産原油販売を署名後容認か 暫定免除で輸出実務も対象
米国は、イランとの戦闘終結に向けた覚書が署名されれば、イランが原油や燃料の販売を直ちに始められるよう、制裁運用を暫定的に緩和する方針だ。米政府高官の話として、ロイターなどが米東部時間16日に報じた。
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米国は、イランとの戦闘終結に向けた覚書が署名されれば、イランが原油や燃料の販売を直ちに始められるよう、制裁運用を暫定的に緩和する方針だ。米政府高官の話として、ロイターなどが米東部時間16日に報じた。
共同通信によると、経済産業省は5日、中東産原油の供給減を補う代替調達として、米アラスカ州産原油を積んだタンカーが6月6日に日本へ到着する予定だと明らかにした。南スーダン産原油も6月7日までに到着する見通しで、中東情勢の悪化後に政府が進めてきた中東以外からの調達が、具体的な実荷動きとして表れた形だ。
クリス・ライト米エネルギー長官は7日、フォックス・ニュースのインタビューで、イランが原油生産をすでに日量約40万バレル削減した可能性が高いとの認識を示した。輸出が滞り、地上タンクや洋上貯蔵に使うタンカーの余力が縮む状況が続けば、イランはさらに生産を絞らざるを得なくなる可能性が高いとも述べた。
5月6日の複数のテレビ報道によると、赤沢経済産業大臣は5日、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)を相次いで訪問し、中東情勢の緊迫化を受けて日本向け原油の安定供給確保を働きかけた。焦点はUAEとの協議で、すでに活用した共同備蓄の迅速な補充と追加拡大について、前向きに具体化を進めることで一致した点にある。数量を伴う追加供給契約ではなく、危機時の備えを厚くするための実務協議を前に進めた形だ。
日本政府は4月21日、高市首相とメキシコのシェインバウム大統領が電話会談し、中東情勢と現在のエネルギー情勢を踏まえて、エネルギー供給を含む協力を進めることで一致したと明らかにした。これを受け、4月22日以降の主要報道ではメキシコから日本への原油供給が伝えられ、4月23日のロイターの見出しでは数量を100万バレルとする記述も示された。
イランのアッバス・アラグチ外相は4月17日、レバノンで始まった10日間の停戦に合わせ、ホルムズ海峡を停戦の残存期間中、全ての商船に完全開放するとXで表明した。世界の原油・LNG輸送の要衝で通航再開への期待が広がる一方、米国は対イラン封鎖の継続を打ち出しており、海運の正常化がすぐに進むかは見通せない。
高市首相は4月7日午後9時から約30分間、UAEのムハンマド大統領と電話で会談し、原油の安定供給に向けた継続協力を要請した。外務省が同日公表した会談概要によると、両首脳は中東情勢の早期沈静化とホルムズ海峡の安定に向けて連携することで一致し、邦人の安全確保や出国支援を巡るUAE側の協力も議題になった。
高市早苗首相は6日の参院予算委員会で、ホルムズ海峡の閉鎖が長引く場合も、備蓄放出と代替調達を組み合わせて日本の原油・ナフサ供給を支える考えを説明した。政府は3月下旬から国家備蓄の放出に踏み切っており、足元では需給に直ちに支障は出ていないとの説明を続けている。
英国が主導するホルムズ海峡の通航再開に向けた外交が、4月2日の外相級オンライン会合で次の段階に進む見通しだ。焦点は戦闘終結そのものではなく、原油やガス輸送の要衝である海峡の航行の自由をどう回復するかにあり、エネルギー市場の安定化を急ぐ各国の調整が本格化する。
日本政府内で、INPEXがインド向けに液化石油ガス (LPG) を供給し、見返りとして原油やナフサを受け取るバーター案が浮上している。ロイターが27日、政府文書に基づき報じた。木原稔官房長官も31日午後の記者会見で、他国とのバーター取引が検討されているとの報道は承知していると述べたが、外交上のやり取りへのコメントは避けた。
ホルムズ海峡周辺の緊張が一段と高まり、原油の海上輸送が滞れば日本の調達にも波及しかねない状況だ。こうした中、石油元売り会社が日本政府に対し、国家備蓄の原油を市場に出すよう働きかけている。5日、ブルームバーグが事情を知る複数の関係者の話として伝えた。
ベネズエラの原油・ガス増産を後押しする動きが米国で進んだ。米財務省の外国資産管理室(OFAC)は現地時間10日(日本時間11日)、同国での石油・ガスの探査、開発、生産に必要な米国の製品や技術、ソフトウェア、サービスの提供を広く認める一般ライセンスを発行した。
ベネズエラ産原油をめぐり、米政権は中国の購入自体は認める一方、マドゥロ政権期にあった「不当で安い」値付けでの取引は許さない方針を示した。価格と販路を米側が握る異例の運用が、資源外交の新たな摩擦点になりつつある。
米政府がベネズエラ産原油の「初回売却」を完了し、取引総額は約5億ドル(約790億円)規模に達した。米国時間14日(日本時間15日)に政権当局者が明らかにしたもので、収益を米政府の管理下に置く仕組みが特徴だ。追加販売も数日から数週間で続く見通しで、資源外交と法的リスク管理が同時に動き出している。
原油の供給を調整してきた「OPECプラス」の主要8カ国が、2026年1月4日時点で、2月と3月の原油生産方針を据え置く考えを改めてそろえた。冬場の季節要因で需要が鈍りやすい時期に増産が重なると、供給過剰が意識されやすい。価格の急落を避ける意思表示でもある。
ベネズエラで原油の「出し口」が細り、国内の在庫が積み上がっている。米国が制裁対象のタンカーに対する封鎖を強め、輸出船の動きが止まりがちになったためだ。国営石油会社Petróleos de Venezuela S.A.(PDVSA)は陸上タンクの余裕が乏しくなり、領海内で待機するタンカーへの積み込みを進め、海上に貯蔵を移す対応に踏み切った。
薄曇りの相場の縁で、舵はわずかに緩む。OPECプラスは2025年11月2日のオンライン会合で、12月に日量13万7000バレルの供給を再開し、2026年1〜3月は増産を一時停止する方針を決めた。季節要因を見込みつつ、市場安定とシェア志向の間合いを測る判断と映る。
静かな端末の明かりが広がる東京の朝、原油の板はじわりと買いが優勢に傾いた。アジア時間の先物相場は、ロシア産原油への制裁が一段と強化されるとの見方を手がかりに数日ぶりの反発となった。一方で、産油国側の供給増観測が上値を重くし、勢いは限られた。制裁の網と増産の思惑。相場はその狭間で、次の一手をうかがっているように映る。