米USスチール、ペンシルベニア州モンバレー製鉄所投資を2倍超に拡大

USスチール、モンバレー投資を最大25億ドル規模に 新熱延工場建設で大型刷新

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USスチールは8日、ペンシルベニア州のモンバレー製鉄所で計画する今後3年間の設備投資について、総額が約20億─25億ドルになる可能性があると公表した。2024年8月に日本製鉄が同製鉄所向けに示していた「少なくとも10億ドル」の投資方針から、2倍超の規模へ拡大する見通しだ。

新熱延工場の建設と老朽設備の置き換え

投資の中核は、ペンシルベニア州ブラドックのEdgar Thomson Plantに新しい熱延工場を建設する計画だ。熱延工場は、高温の鋼材を薄く延ばしてコイルなどに加工する基幹設備で、自動車向けなど高付加価値鋼材の品質や競争力を左右する。

新設備は、近隣のIrvin Plantで87年にわたり使われてきた既存の熱延工場を置き換える想定だ。老朽設備の更新により、原材料を無駄なく製品化する歩留まりの改善や省エネルギー化、品質向上を進め、高付加価値市場向けの供給力を高める狙いがある。

USスチールの経済効果分析では、この投資により今後3年間でペンシルベニア州に14億─17億ドルの総経済効果が生じる。支援される雇用は5105─6381人、州・地方税収は4640万─5800万ドルに上る見通しとした。

110億ドル投資枠組みの具体化

日本製鉄は2024年8月、USスチール買収完了後の投資として、モンバレー製鉄所に少なくとも10億ドルを投じ、既存の熱延設備や関連設備の更新・増強を進める方針を示していた。今回の公表は、そのモンバレー案件について投資規模を約20億─25億ドルへ引き上げ、設備内容と地域経済効果を具体化したものだ。

日本製鉄とUSスチールは2025年6月、買収完了と米政府との国家安全保障協定の締結を公表した。同協定には、日本製鉄が2028年までにUSスチールへ約110億ドルの新規投資を行うことが盛り込まれている。モンバレーへの投資拡大は、この全米規模の投資計画の一部に位置付けられる。最終投資額はレンジで示されたままで、USスチールの公表文では新熱延工場の着工時期や稼働開始時期、旧設備の停止時期は明らかにされていない。

参考・出典

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