米国がホルムズ海峡の航行再開へ新枠組み 各国に参加を呼びかけ
米国がホルムズ海峡の航行再開に向け、各国に新たな多国間枠組みへの参加を呼びかけていると、ウォール・ストリート・ジャーナルが2026年4月29日、米国務省の内部公電を引用して報じた。枠組みの名称は「Maritime Freedom Construct(海上自由構想)」で、情報共有、外交調整、制裁執行支援を担い、船舶通航がほぼ停止しているホルムズ海峡の機能回復を狙う構想だとされる。
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米国がホルムズ海峡の航行再開に向け、各国に新たな多国間枠組みへの参加を呼びかけていると、ウォール・ストリート・ジャーナルが2026年4月29日、米国務省の内部公電を引用して報じた。枠組みの名称は「Maritime Freedom Construct(海上自由構想)」で、情報共有、外交調整、制裁執行支援を担い、船舶通航がほぼ停止しているホルムズ海峡の機能回復を狙う構想だとされる。
米財務省と外国資産管理局(OFAC)は4月28日、イランの「シャドーバンキング」網に関与した35の個人・団体を制裁対象に指定した。同時に、中国の独立系「ティーポット」製油所を巡る取引や、ホルムズ海峡通過に伴うイラン政府・革命防衛隊(IRGC)向け支払いについて、金融機関に二次制裁リスクを警告した。対イラン圧力を、資金移動の基盤と原油決済の仲介網の双方に広げる同日一体の措置となる。
複数の主要報道によると、アラブ首長国連邦(UAE)は4月28日、5月1日付で石油輸出国機構(OPEC)を離脱すると表明した。主要産油国であるUAEの離脱は、OPECの結束と将来の供給調整能力に打撃となり得る。ただ、足元の石油市場はイラン紛争とホルムズ海峡の混乱に左右されており、短期的な供給増や価格下落に直結するとの見方は限られている。
船舶追跡データによると、パナマ船籍の大型原油タンカー(VLCC)「IDEMITSU MARU(出光丸)」が4月28日から29日にかけてホルムズ海峡を通過したことが確認された。日本関連の原油タンカーとしては、イラン紛争開始後初の通峡事例と位置付けられており、中東からの原油輸送をめぐる緊張下で象徴的な動きとなった。
ロシア鉄鋼大手セベルスタリのオーナー、アレクセイ・モルダショフ氏に関連すると報じられるスーパーヨット「Nord」が4月25日、通航量が大きく落ち込んでいるホルムズ海峡を通過し、26日早朝にオマーンのマスカットへ到着した。MarineTrafficなどの船舶追跡データを引用した複数報道によると、同海峡を抜けた数少ない船舶の一つだった。
ホワイトハウスのカロライン・レビット報道官は27日の記者会見で、トランプ大統領が同日朝、国家安全保障チームとイランの新提案を協議したと明らかにした。複数の米メディアの報道によると、提案はホルムズ海峡の通航再開と戦闘終結を先行させ、イラン核開発計画をめぐる協議を後段に回す内容とされる。レビット氏は受け入れ可否を示さず、トランプ氏の対イラン「レッドライン」は米国民にもイラン側にも明確だと強調した。
米アクシオスやAP通信などの複数メディアは4月27日、イランがパキスタン側の仲介で米国に新提案を示し、ホルムズ海峡の再開放と戦争終結を先に扱い、核協議は後段に回す案を提示したと報じた。海峡再開と米国の対イラン封鎖解除を軸に、核問題を含めない提案骨格となっており、ホワイトハウスは提案を受け取ったとされるが、その後に正式な検討に入ったかどうかは明らかになっていない。
原油タンカーがホルムズ海峡を事実上通れない状況が続く中、コスモエネルギーホールディングスの子会社であるコスモ石油が代替調達した米国産原油が4月26日、初めて日本に到着した。時事通信の報道によれば、到着量はまず91万バレルといい、日本の原油の中東依存を補う代替調達が実際の到着の段階に入った形だ。
イランの複数メディアが4月23日、同国議会副議長ハミドレザ・ハジババイ氏の発言として、ホルムズ海峡を通航した船舶からの通航料の初回収入が中央銀行口座ないし国庫に入ったと伝えた。入金額や支払った船舶数、船名、国籍、支払い時点は明らかになっておらず、今回の焦点は通航料制度の構想そのものではなく、実際に初回の入金があったとの主張が示された点にある。
トランプ大統領は4月23日、自身のSNSで、ホルムズ海峡で機雷を敷設している船舶を米海軍が攻撃するよう命じたと表明した。米側は同海峡で掃海作業も進めており、主要報道では、態勢を通常の3倍に引き上げたと伝えられている。
イラン革命防衛隊海軍は4月22日、ホルムズ海峡で商船2隻を拿捕し、イラン領海側へ誘導した。トランプ米大統領が前日に停戦の無期限延長を表明した後も海上の緊張は収まらず、英国海事機関UKMTOは同日、オマーン沖で別のコンテナ船がイラン革命防衛隊の武装艇から銃撃を受けたとの通報を公表した。
米軍は4月19日、対イランの港湾封鎖に違反したとして、イラン船籍貨物船「TOUSKA(Touska、トゥスカ)」をホルムズ海峡東方のオマーン湾・アラビア海側で阻止し、拿捕した。ロイター系報道などによると、同船は中国関連航路上にあり、軍民両用のデュアルユース品を積んでいた可能性も浮上しており、4月21日にはトランプ氏が中国由来を示唆したと伝えられている。
UKMTOとAPなど複数報道によると、4月22日、ホルムズ海峡周辺で少なくとも3隻の商船が発砲を受けた。うち、オマーン北東約15カイリを航行していたコンテナ船は、IRGC武装ボートに接近された後、事前のVHFによる呼びかけがないまま銃撃され、ブリッジに大きな損傷が出たが、乗組員にけがはなかった。
ホルムズ海峡では4月18日、商船に通航不可を伝えるイラン側からの無線連絡や発砲の報告が相次いだ。イランのアラグチ外相が4月17日に示した通航再開の流れは、わずか1日で急転直下、後退することとなった。
英国とフランスは4月17日、パリでホルムズ海峡の航行安全を巡る会合を開いた。同会合には約50の国・国際機関が参加し、スターマー英首相は十数カ国が将来の船舶保護任務に資産を提供する用意を示したと明らかにした。
イランのアッバス・アラグチ外相は4月17日、レバノンで始まった10日間の停戦に合わせ、ホルムズ海峡を停戦の残存期間中、全ての商船に完全開放するとXで表明した。世界の原油・LNG輸送の要衝で通航再開への期待が広がる一方、米国は対イラン封鎖の継続を打ち出しており、海運の正常化がすぐに進むかは見通せない。
トランプ大統領は13日、米軍がイランの港湾や沿岸部に出入りする海上交通の封鎖を開始したと表明した。AP通信によると、封鎖は米東部時間13日午前10時(日本時間同日午後11時)に始まった。対象はイラン向けの船舶が中心で、非イラン向けの通航は妨げない枠組みとされ、ホルムズ海峡周辺の緊張は再び高まっている。
パキスタンで12日に行われた米・イラン協議が合意なく終わった後、トランプ政権はイランの全港湾に対する海上封鎖および、同国によるホルムズ海峡での通行料徴収の阻止へ動いたとAP通信とアクシオスが伝えた。さらにウォール・ストリート・ジャーナルなどの報道では、ホワイトハウス顧問団が封鎖と並行して、イランへの限定的な軍事攻撃の再開も選択肢として検討しているとされた。
UAE外務省は4月8日、トランプ大統領が発表した米国とイランの2週間停戦を巡り、イランが湾岸地域での敵対行為を直ちに止め、ホルムズ海峡を完全かつ無条件に再開放することをどのように確実にするのか、合意内容の追加説明を求めた。あわせて、UAEなどへの攻撃で生じた損害はイランが全面的に賠償すべきだと訴えた。
イランは4月8日の停戦発効後も、ホルムズ海峡を自由航行に戻さず、通航を事前許可の下で厳しく管理している。AP通信は9日、停戦がイスラエルのベイルート空爆と海峡での締め付け継続で揺らいでいると伝えた。海峡では一部の通航実績が出ているものの、全面再開には至っていない。