中国、税関データで対米イットリウム輸出60トン 3月に急増

中国の3月酸化イットリウム対米輸出が急増 単月で60トン到達

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ロイター通信が報じた中国税関データによれば、中国の2026年3月の酸化イットリウム対米輸出は60トンに達し、2025年4月の輸出管理導入後に米国向けに出荷されたイットリウム総量を単月で50%上回った。制度上の輸出許可制は続いており、今回の急増は規制撤回ではなく、個別承認やライセンス運用の変化をうかがわせる。

輸出許可制下での大口出荷

事実の背景として、中国商務部と税関総署は2025年4月4日、イットリウム関連品目を含む一部の中・重希土類関連品目に輸出管理を実施し、同日発効させた。同制度の対象には「イットリウム酸化物およびその混合物」が明記され、輸出者は国務院の主管商務当局にライセンスを申請する必要がある。

酸化イットリウムは、ジェットエンジンや発電所タービンを高温から守るコーティング材料に使われる。航空宇宙や半導体関連の供給網と結びつきが強く、出荷停滞は企業の調達難や一部の生産停止につながっていた。大半のレアアース輸出は2025年末の米中貿易休戦後に再開した一方、イットリウムの出荷は大きく停滞していた。需給の逼迫を背景に、価格は2026年2月までの12カ月で6,900%上昇したとされる。

大半のレアアース輸出は2025年末の米中貿易休戦後に再開した一方、イットリウムの出荷は大きく滞った。需給の逼迫を背景に、価格は2026年2月までの12カ月で6,900%上昇した。

なお残る供給逼迫

ただし、3月の大口出荷を加えても、過去12カ月の酸化イットリウム対米輸出は前年同期比75%減にとどまる。単月の回復は目立つが、米国向け供給が規制前の水準に戻ったとはいえない。3月には、酸化イットリウム以外のイットリウム化合物や金属の出荷はなかった。今回の60トンが一時的な大口承認なのか、継続的な運用変化の入り口なのかが次の焦点になる。

3月には、酸化イットリウム以外のイットリウム化合物や金属の出荷はなかった。今回の60トンが一時的な大口承認なのか、継続的な運用変化の入り口なのかが次の焦点になる。

中国当局の輸出管理の枠組みは維持されており、酸化イットリウムは引き続きライセンス制の対象だ。3月の出荷急増は、制度解除ではなく、許可運用の柔軟化を示唆している可能性がある。

参考・出典

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