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中国のサイバーセキュリティ大手360は6月24日、北京で開幕したISC.AI2026でAI安全の新体系「倚天屠龙」を発表した。脆弱性発見AI「图龙锋」を「中国版Mythos」と打ち出し、7月20日に試用を始める予定だ。
脆弱性発見と防御自動化の2本柱
360が打ち出した「倚天屠龙」は、攻めと守りに相当する2つの能力で構成される。「图龙锋」はソフトウェアの脆弱性を自動的に探し出す機能であり、「仪天阵(Yitianzhen)」はネットワーク防御やインシデント対応の自動化を担う。脆弱性を先に見つける「图龙锋」と、攻撃発生時の監視・判断・処置を担う「仪天阵」を組み合わせる構想だ。
ISC.AI 2026は、AIが大規模モデルから自律的に作業するエージェントへ進化する中での技術突破、安全課題、産業再編を主要テーマに掲げている。エージェント型AIは、人間の指示を待つだけでなく、複数の手順を自ら組み立てて実行できるため、サイバー防御の効率を高める一方、攻撃側にも利用され得る。360の発表は、こうした会議全体の問題意識に沿ったものだ。
360、图龙锋を「中国版Mythos」と位置づけ
Anthropicは公式ページで「Claude Mythos」を掲げ、Mythos 5についてサイバーセキュリティ、生命科学、医療分野で最先端の能力を持つモデルとして紹介している。周氏はこのMythosを比較対象に据え、自律的に脆弱性を見つけ、分析し、攻撃用の手段まで構成し得る能力として説明した上で、中国にも同種の能力が必要だと訴えた。
ただし、「中国版Mythos」という表現は360側の自己位置づけであり、Claude Mythos 5と同等の性能が第三者によって実証されたことを意味しない。Anthropicは7月1日、米政府の承認を受けてMythos 5へのアクセスを一部の米国組織向けに再開したと公表した。一方、360の「图龙锋」は7月20日に試用を始める予定で、予約申請が始まったと中国側で報じられている。基盤モデル、評価指標、独立ベンチマークの詳細はなお限定的だ。
360側によると、「图龙锋」は企業の実コード、システム、業務場面を対象に、脆弱性の発見、検証、レポート出力を自動化する。7月3日時点の中国側報道では、同ツールが累計4000件超の脆弱性を発見し、百件超の高価値脆弱性が権威機関の確認を受けたとされる。AIが弱点探索と防御対応の双方を速める局面では、速く見つけ、速く塞ぐ能力そのものが企業や重要インフラの防御力を左右する。
