イングランド銀行総裁、米コロンビア大で新AI脅威に金融警戒促す

新AIのサイバー脅威に警鐘 英中銀総裁が金融当局へ対応要求

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イングランド銀行のアンドリュー・ベイリー総裁は14日、米ニューヨークのコロンビア大学で、Anthropicの新AIモデル「Claude Mythos」を金融システムに新たなサイバー脅威をもたらしかねない要因として挙げ、中央銀行と金融規制当局に影響の把握を急ぐよう求めた。

ベイリー総裁が「Claude Mythos」に警鐘

ロイターの記事によると、ベイリー総裁は講演で、このモデルが他のシステムの脆弱性を見つけ出し、サイバー攻撃に悪用され得るかどうかが問題だと述べた。AIをめぐる議論の中心を、雇用や生産性ではなく、金融インフラの防御に直結するリスクへ移した発言といえる。

ベイリー総裁の警告は、すでに被害が起きたと示すものではなく、攻撃能力の増幅につながる可能性を見据えた予防的な問題提起だ。金融当局側が新しいモデルの能力と限界を早い段階で把握しなければ、監督や防衛の対応が後手に回るとの危機感がにじむ。

限定提供でも当局の協議が拡大

共同通信系記事によると、Anthropicは4月7日に「Claude Mythos」の提供を始めたが、対象は主要IT企業など約50の企業・組織に限られている。ITProは、防御目的の検証を進める「Project Glasswing」の枠組みで、大手テック企業やセキュリティ企業にプレビュー版へのアクセスを与えていると報じた。

ガーディアンは、米当局がこの最新モデルを受けて銀行幹部を招集し、サイバーリスクを協議したと伝えている。限定公開の段階でも、先端AIが金融システムの弱点探索や攻撃の効率化に使われる懸念は、監督当局の共通課題になりつつある。

ベイリー総裁は同じ講演で、金融政策と金融安定政策は切り離してではなく、貨幣価値を守る大きな目標の下で一体として考えるべきだとの認識も示した。金融インフラへのサイバー攻撃はシステム全体の安定を揺るがす重大な要因であり、先端AIのリスクをサイバー防衛と金融安定の双方に直結する課題として捉える姿勢が、英中銀を含む当局の対応を左右しそうだ。

参考・出典

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