中国外務省、豪州向け打撃能力拡大報告を批判し中国脅威論に反論

中国脅威論に北京が反論 豪州本土への到達能力評価をめぐる対立構図が鮮明に

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中国外務省は6月15日の定例記者会見で、豪ローウィー研究所が中国の豪州向け打撃能力の拡大を警告した報告を批判し、大国は必ず覇権を追求するとの見方は中国に対する「重大な戦略的誤判断」だと反論した。中国側は、いわゆる「中国脅威」をあおるのではなく、中国の発展を客観的に見るべきだとの立場を示した。

豪州本土への到達能力とインフラリスク

ローウィー研究所の報告「Understanding the Chinese military threat to Australia」は、中国が今後10年で、オーストラリアを軍事的に打撃できる能力を大きく拡大させるとの見方を示した。ここでいう打撃能力は、中国が直ちに豪州への攻撃を計画しているという意味ではなく、豪州本土や関連施設を射程に収め、危機時に軍事的圧力をかけ得る力を指す。

報告は、より差し迫ったリスクとしてサイバー攻撃と海底通信ケーブルの切断を挙げた。海底ケーブルは国際通信や金融取引を支える基幹インフラで、物理的に損傷すれば、軍事だけでなく市民生活や企業活動にも影響が及び得る。

「中国脅威」論を退ける北京の構図

中国政府は2025年11月に公表した軍備管理・軍縮・不拡散に関する白書で、「より強い中国の軍隊は常に世界の平和勢力を強める」と位置づけている。軍事力の拡大を脅威ではなく、国際秩序の安定に資するものだと説明するのが中国側の基本線だ。

対豪関係でも、中国側は同じ論理を重ねてきた。在オーストラリア中国大使の肖千氏は2025年6月の寄稿で、「中国とオーストラリアは敵ではなく友人だ」と強調し、豪州を含む対中警戒論を批判した。今回の応酬は、豪州側が中国の軍事能力をより具体的なリスクとして描き、中国側がその前提そのものを押し返す構図を鮮明にした。

参考・出典

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