Google調査 中国系UNC6508が米国とカナダの研究機関に侵入

Google、中国系ハッキング集団「UNC6508」の長期侵入を公表 米加の研究・医療組織が標的

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Google脅威インテリジェンスグループ(GTIG)は、6月16日付のGoogle Cloud Blogで、中国との関連を示す脅威アクター「UNC6508」が北米の学術・医療・軍事研究コミュニティーを標的にしたサイバー作戦を確認したと公表した。ロイターは15日、米国とカナダの研究機関への侵入として報じている。既知の活動は2023年9月から2025年11月まで続き、攻撃者は1年以上検知されないまま、防衛情報、国家安全保障、インド太平洋での作戦、人工知能、無人システム、サイバー攻勢プログラム、医療研究に関する情報を狙っていた。

医療研究基盤を足場にした長期潜伏

侵入の足場となったのは、医療・科学研究で使われるウェブ基盤「REDCap」のサーバーだった。REDCapは研究用のデータベースや調査票をオンラインで作成・管理する仕組みで、北米の医療研究コミュニティーで広く利用されている。攻撃者はここに専用マルウェア「INFINITERED」を展開し、正規の認証情報を盗み取った。

盗んだ認証情報は、被害組織の内部ネットワークへ横展開するために使われた。INFINITEREDは認証情報の窃取、ソフトウェア更新時の永続化、バックドア機能を組み合わせた構成で、いったん入り込むと見つかりにくく、長期にわたり内部で活動できる仕組みだった。

Googleの報告書によると、UNC6508は「Patroit」と名付けたコンテンツコンプライアンスルールを作成し、キーワードやメールアドレスのパターンに合致した送受信メールを、攻撃者が管理するGmailアドレスへ秘密裏にBCC転送していた。ロイターは、この仕組みが約150件のキーワードや検索語に基づくものだったと報じている。標的は世界的な臨床提供者、主要学術センター、北米の軍医療機関、業界団体、医療規制当局などに広がっていた。

被害組織に通知、関連インフラを妨害

Googleは米国とカナダで複数の被害組織を特定し、通知と対処支援を行うとともに、攻撃に使われた関連インフラを妨害した。標的群は数千人規模の人員を抱え、研究予算は合計で数十億ドル規模にのぼるとされ、研究・医療・安全保障が交差する領域を狙った作戦だった。

被害を受けた具体的な組織名や、実際に持ち出されたデータの総量は公表されていない。GoogleはUNC6508を中国関連の脅威アクターと位置づけ、同集団による活動と高い確度で評価している。中国政府が直接指揮したとする記述はない。ロイターによると、在ワシントン中国大使館はコメント要請に即答していない。

参考・出典

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