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財務省は2026年6月1日、重要鉱物の供給網強化に向け、日本が世界銀行グループを通じて2,000万ドルを拠出し、新たな支援枠「RISE+」を創設すると発表した。レアアースを含む重要鉱物を対象に、途上国での基盤インフラ整備や民間投資の促進を通じ、具体的な投資案件の形成や産業発展、雇用創出につなげる狙いだ。
既存のRISEを投資実装へつなぐ新枠組み
片山さつき財務大臣と世界銀行グループのアジェイ・バンガ総裁は同日、日本と世界銀行グループの連携強化で合意した。RISE+は、世界銀行グループの日本信託基金の下に設けられる新たな支援枠で、重要鉱物のサプライチェーン強化を目的とする既存の「RISE」を補完する。
RISEは日本がG7議長国を務めた2023年に立ち上げられ、日本政府は2024年2月23日に世界銀行との実施取決めに署名した。これまで鉱物産出国の戦略策定や技術支援を進めてきた枠組みを、RISE+では具体的な官民投資案件の組成支援へつなげる。計画づくりや助言にとどまらず、重要鉱物の供給網に必要な主要インフラ整備や民間資金の動員を後押しし、実際の投資形成に近づける仕組みである。
途上国支援と安定供給の両立
重要鉱物は、先端産業やエネルギー転換を支える資源であり、安定的な調達は日本を含む輸入国にとって経済安全保障上の課題でもある。RISE+は、鉱物産出国では産業発展や質の高い雇用創出につなげることを狙い、輸入国側にとっては供給網の多角化と強靱化を後押しする政策として位置付けられる。
6月1日の合意には、RISE+に加え、アジア太平洋地域のサプライチェーン強靱化とエネルギー移行を後押しする新枠組み「DRIVE」も含まれる。財務省は、両施策を通じて日本と世界銀行グループの連携をさらに強化し、アジア太平洋地域と世界の安定的な経済成長に貢献するとしている。今後は、対象国や案件選定、民間資金をどの程度呼び込めるかなど、制度運用の具体化が焦点となる。
