米半導体大手NVIDIA、AIデータセンターで水使用最大100%削減へ

NVIDIA DSX、最大45℃液冷でAIデータセンターの冷却用水削減を狙う

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NVIDIAは、AIデータセンター向け基盤「NVIDIA DSX」で、最大45℃の冷却液を使う液冷設計を示した。好条件の地域では、閉ループで冷却液を循環させ、ドライクーラーで熱を外気に逃がすことで、施設の冷却用水消費を最大100%削減できるとしている。

45℃液冷を組み込んだDSX設計

NVIDIAが5月31日に発表したDSXは、AIファクトリー向けに計算、ネットワーク、ストレージ、施設インフラ、運用までをまとめる基盤である。単体サーバーの新製品というより、巨大なAI計算施設をどう設計し、どう運用するかを示すプラットフォームという位置づけだ。

DSXの要素であるDSX MaxLPSは、45℃液冷とラック内技術を組み合わせ、固定された電力枠の中でトークン性能を高めるためのソフトウェア/技術群として説明されている。冷却液を低温まで下げるのではなく、比較的高い温度のままGPUなどのAIハードウェア周辺を冷やし、効率のよい動作点に近づける狙いがある。

この仕組みでは、冷却液を施設内で閉ループ循環させて再利用する。熱を受け取った液体は、条件が合えば蒸発型冷却塔ではなくドライクーラーで放熱できる。ドライクーラーは、閉じた液体ループの熱を周囲の空気へ移す装置で、水を蒸発させて熱を逃がす方式とは異なる。NVIDIAは6月21日のブログで、好条件の地域では従来の冷却塔方式で年間約260万ガロン/MWだった施設冷却用水消費をほぼゼロにできると説明している。

水効率まで含めたAIファクトリーの設計思想

ただし、ドライクーラーを主軸にできるかどうかは外気温などの立地条件に左右される。水を使わずに放熱できる利点は大きいが、どの地域でも常に同じ効果が出るわけではない。今回の「最大100%削減」は、施設の冷却用水に関する条件付きの説明であり、発電や半導体製造まで含めたAI全体の水使用量をゼロにするものではない。

NVIDIAの説明で重要なのは、水使用削減を単なる冷却技術の改良ではなく、AIファクトリー全体の設計思想の一部として示している点だ。GPUの高密度化が進むほど、電力だけでなく冷却と水の制約も施設計画で重くなる。今後は、45℃液冷とドライクーラーを、どの地域、どのラック構成、どの電源条件で組み合わせるかが実装上の確認点になる。

参考・出典

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