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ロシアのプーチン大統領は25日、海外で逮捕、拘束、訴追されたロシア国民の保護を理由に、大統領判断でロシア軍を国外での保護任務に関与させることができる改正法に署名した。改正法は公布から10日後に施行され、6月上旬に発効する見通しだ。
対象は外国裁判所や国際司法機関の判断
改正法が対象にするのは、ロシアの関与なしに他国から刑事司法権を付与された外国裁判所や、ロシアとの国際条約または国連安全保障理事会決議に根拠を持たない国際司法機関の判断に基づく逮捕、拘束、刑事その他の訴追だ。ロシア側が正当性を認めない国外の司法手続きから自国民を守る、という建て付けになっている。
法案は13日に下院で可決され、20日に上院を通過し、25日の大統領署名で成立した。5月中に短期間で成立した形で、当局はロシア国民の権利保護を目的とする制度だと説明している。法制度上は、連邦法149-ФЗとして「ロシア連邦市民権法」6条と「国防法」10条を改正する内容となる。
運用の焦点は大統領判断
今回の改正の核心は、国外での身柄拘束や訴追をめぐるロシア側の反発を、単なる外交的抗議にとどめず、軍事的関与を含み得る国家対応に結び付けた点にある。ただし、外国でロシア人が拘束されれば自動的に軍が出る仕組みではなく、実際の発動は大統領判断に委ねられる。
一部分析では、制裁回避に関わる海上輸送や、旧ソ連圏を含む近隣国でのロシア国民の身柄拘束案件に対し、抑止や政治的圧力の材料になり得るとの見方が出ている。もっとも、法文は特定の国や案件を前面に出しておらず、今後どの範囲で運用されるかが焦点となる。
