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JR東海は2026年5月29日、東海道新幹線の三島駅―浜松駅間で豪雨対策として線路設備を強化し、補強が完了した区間から降雨時の運転規制値を順次見直すと発表した。工事費は約110億円で、工期は2026年5月から2030年3月までの予定。安全性を高めたうえで、雨による運転規制の延べ時間を抑え、安定運行との両立を図る。
豪雨が多い三島―浜松間を重点補強
近年は、数日間にわたって強い雨が降り続くケースが増えている。三島駅―浜松駅間は東海道新幹線の中でも豪雨が多く、他地区に比べて運転規制時間が長くなっている区間だ。
JR東海は、盛土のモニタリングデータなどを活用して解析モデルをつくり、盛土の特徴を踏まえた性能評価を行った。今回の対策では、斜面部分にあたる「のり面」をコンクリートで覆う工事に加え、一部の背の高い盛土では盛土本体を杭で補強する補強土工などを進める。
2027年度以降は、設備強化が終わった区間ごとに性能を確認し、土壌雨量に基づく降雨時の運転規制値を順次見直す。今回の見直しは一括ではなく、補強と確認を経た区間から段階的に進める。
土壌雨量規制を前提にした二段構え
東海道新幹線では2025年6月1日、降雨時の新しい運転規制として「土壌雨量」を導入した。土壌雨量は、降った雨が地中にどれだけたまっているかを数値化した指標で、長く降り続く雨による地盤への影響を見やすくするものだ。
新制度では、従来の連続降雨量に代えて土壌雨量を長時間雨量の評価に使い、沿線59カ所の雨量計ごとに規制値を設定している。今回の施策は、このきめ細かな規制の仕組みに、豪雨が多い区間の設備補強を重ねるものとなる。
JR東海の試算では、今回の対策により運転規制の延べ時間は約2割減少する見込みだ。効果は過去の降雨実績に基づくシミュレーションで、地点別の新たな規制値や実施順序の詳細は明らかにしていない。
