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英国時間2026年7月13日、イングランドとウェールズで5月21〜29日と6月18〜28日に発生した熱波について、熱関連死が2700人超に上ったとのモデル推計が公表された。うち42%に当たる約1150人は、人為的な気候変動による追加的な暑さがなければ生じなかったと分析された。
記録的高温で医療現場に負荷
インペリアル・カレッジ・ロンドン、英気象庁、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の研究者が、過去の死亡統計と気温の関係を約3万5000の小地域に適用し、観測された気温から熱関連死を推計した。実際に確認された死亡者数を集計したものではない。さらに、人為的な気候変動がない仮想的な気温条件と比較し、温暖化による追加的な死亡を見積もった。
5月21〜29日の熱関連死は約550人で、このうち327人、59%が気候変動による追加的な暑さに関連すると推計された。6月18〜28日は約2200人で、825人、38%が気候変動に関連付けられた。
5月26日にはロンドンのキューガーデンで35.1度を観測し、英国とイングランドの5月最高気温記録を更新した。6月26日にはノーフォークのリングウッドで37.7度を観測し、英国の6月最高気温の暫定記録となった。
高温の期間には複数のNHS病院が、医療提供に深刻な支障が生じていることを示す「クリティカル・インシデント(重大事態)」を宣言した。ロンドン救急サービスでは、生命に関わる緊急通報が過去最多となった。
死亡診断書とは異なる統計推計
2700人超という数字は、死亡診断書に熱中症などが直接の死因として記載された人数ではない。高温によって心臓病や呼吸器疾患などが悪化する影響も含め、過去の死亡統計と気温の関係から熱関連の超過死亡をモデルで見積もったものだ。
高齢者や基礎疾患のある人に加え、暑さを避けにくい住宅の居住者、乳幼児、屋外で働く人は、高温による健康被害を受けやすい。年齢別や地域別の詳細な数表、推計値の信頼区間は確認できていない。
英国保健安全保障庁は、実際の死亡統計に基づく今回の熱波の暫定分析を今後数週間以内に公表する予定としている。今回示された2700人超は、同庁による実測データに基づく確定的な集計ではない。
