米商務省、中国系海外拠点のAI半導体迂回調達を規制強化

中国国外の子会社経由も対象、米商務省が先端AI半導体の輸出許可要件を明確化

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

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米商務省は5月31日、中国企業が海外子会社などを通じて先端AI半導体を調達するルートについて、既存の輸出許可要件の適用・執行を明確にする措置を打ち出した。焦点は中国本土向けの直接輸出だけでなく、中国外にある中国系拠点を使った迂回調達への対応にある。

第三国向けでも許可対象に

米商務省の輸出管理当局である産業安全保障局(BIS)の輸出管理規則(EAR)は、一定の先端計算用ICや関連品目について、中国やマカオなどの安全保障上の懸念国・地域に本社または最終親会社を持つ企業向けであれば、仕向け地が第三国でも許可審査の対象になり得ると定めている。つまり、荷物の行き先が中国以外でも、実際に中国系企業のために使われるなら規制の網にかかるということだ。

BISは2025年5月の産業向けガイダンスでも、先端計算用ICの迂回流出を防ぐため、顧客の所在地だけでなく、本社所在地、最終親会社、実質的な利用主体を確認するよう求めていた。中国などに本拠を置く当事者のAIモデル訓練に使われる場合、ライセンス要件や執行対象になり得るとの考え方も示している。

今回の明確化・執行強化により、半導体メーカーや商社、クラウド関連事業者、受託製造に関わる企業は、単に輸出先の国名を確認するだけでは足りなくなる。取引先の背後にある親会社や最終用途を見極めるデューデリジェンスの負担が一段と重くなる。

焦点となる最先端AI半導体

ロイターは、NVIDIAのBlackwell系など世界最高水準のAI半導体が、中国国外に拠点を置く中国系企業へ輸出されていた可能性があると報じている。ただ、実際の出荷数量や関与企業、仕向け先の国・地域などの詳細は公表されていない。

米国の対中半導体規制は、これまで中国向けの直接輸出だけでなく、エンドユーザーや親会社、用途を見て審査対象を広げる方向で積み上がってきた。今後は、当局が個別案件の摘発や追加指定に踏み込むか、企業側が販売・審査体制をどこまで厳格化するかが焦点となる。

参考・出典

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