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ロイターは2026年8月7日(現地時間)、ドイツのラインメタルがロッキード・マーチンと進めるATACMS共同生産について、米軍の兵器在庫を補充できる規模の生産能力を整えるには2年を超える時間がかかるとの見通しを報じた。合弁事業はなお承認待ちで、ラインメタルは初収益を2028年に見込んでいる。
欧州生産は承認待ち、2027年末の開始を計画
両社は7月7日(現地時間)、欧州でATACMSを共同生産するための覚書を締結した。米国、ドイツ両政府の支援を受け、製造から統合、供給までを担う欧州拠点を合弁事業として設ける計画だ。
ラインメタルのアルミン・パッペルガーCEOは8月6日の決算説明会で、ATACMSのLot 8をドイツで生産し、2027年末の開始を目指すと説明した。7月の公式発表では、ウンタールース拠点でロケットモーターと誘導ミサイル部品の生産を2027年に始める計画も示されている。
ただし、ATACMSの合弁事業はまだ承認を必要とする。ロイターによると、手続きは進展しており米政府の支持も得ているが、ラインメタルが同事業から初めて収益を計上するのは2028年になる見込みだ。
ロッキード・マーチンは、生産移行が完了するまで米アーカンソー州カムデンにある既存のATACMS生産ラインを維持する方針を示している。
米軍在庫を補充できる能力には2年超
ロイターは8月4日、米陸軍が約5カ月にわたるイランとの戦争で、ATACMSとPrSMを中心とする長距離精密ミサイルの世界在庫の大半を使用したと報じた。ただし、ATACMS単独の戦前在庫や使用数、残存数は明らかになっていない。
パッペルガーCEOは6日のインタビューで、欧州のATACMS生産には米軍の消耗した在庫を補充できるだけの能力も確保するとした一方、その規模に達するまでには2年よりさらに長い時間がかかるとの見方を示した。
AP通信が5月に報じた戦略国際問題研究所(CSIS)の分析でも、トマホーク、THAAD、パトリオットなど複雑な兵器システムでは、在庫回復に年単位を要する可能性が示されている。この分析はATACMSの補充期間を試算したものではない。
ATACMSのドイツ生産は2027年末の開始が計画されているが、合弁事業はなお承認待ちだ。生産開始と、米軍在庫を補充できる規模まで能力を拡大する時期には、大きな時間差が生じる見通しとなっている。
