東芝や日立、KDDI総合研究所が日本AI基盤モデル開発に出資意向

国産AI基盤新会社、東芝・日立など約15社が追加出資意向 PFNも開発参画方向

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29日付の読売新聞オンラインなどの報道によると、ソフトバンクなどが関わる国産AI基盤モデル開発会社「日本AI基盤モデル開発」に、東芝、日立製作所、KDDI総合研究所など約15社が新たに出資する意向を示している。出資を検討する企業には、産業現場で使うAIに自社の業務要件を反映させる狙いがある。プリファードネットワークス(PFN)とSakana AIも出資し、開発に加わる方向と報じられている。

国内企業連合による基盤モデル開発

日本AI基盤モデル開発は、2026年4月に設立が相次いで報じられた国産AI基盤モデル開発会社だ。中核となるのはソフトバンク、NEC、ホンダ、ソニーグループで、初期の出資陣には三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクに加え、日本製鉄、神戸製鋼所も含まれると報じられている。

新会社の狙いは、生成AIサービスの提供にとどまらず、AIの土台となる基盤モデルそのものを国内企業連合で開発する点にある。基盤モデルとは、文章生成や画像認識、制御など多様な用途に応用できるAIの中核技術で、各産業向けのAIを作る際の「土台」にあたる。

活用先としては、ロボット、自動車、ゲームなど物理世界と結び付く「フィジカルAI」が視野に入る。これは、画面上で文章を作る生成AIにとどまらず、センサーや制御情報を扱い、機械や車両、ロボットの動きにAIを反映させる領域だ。報道では、2030年度ごろに1兆パラメータ級のモデル構築を目指す構想も伝えられている。パラメータはAIが学習で調整する内部の数値で、モデルの能力を左右する要素の一つだが、実際の性能は学習データの質やモデル設計、評価手法にも左右される。

需要側を巻き込む共同開発色

追加出資の広がりは、プロジェクトが中核大企業だけの枠組みから、実際にAIを使う需要側企業を巻き込む共同開発の場へ発展していることを示す。参加企業にとっては、完成したAIを後から導入するだけでなく、開発段階から自社の業務や製品に必要な機能を反映できる利点がある。

ソフトバンクは2023年10月、国内最大級の生成AI開発向け計算基盤の稼働と、SB Intuitionsによる国産LLM開発の本格開始を公表している。NECも2023年7月に日本市場向け生成AIサービスの提供を始め、現在の「cotomi」では業種特化モデルの開発を打ち出している。こうした既存の計算基盤や日本語AIの蓄積に、PFNとサカナAIの関与が加わることで、開発体制の厚みが注目される。

今後は、追加出資企業の正式な顔ぶれ、出資比率、各社の役割分担、NEDO事業での採択・契約状況、商用化時期が確認点になる。国産AI基盤を産業用途に実装できるかは、日本企業のAI活用やフィジカルAI開発の競争力に影響する可能性がある。

参考・出典

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