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中国で「中華人民共和国民族団結進歩促進法」が7月1日に施行された。同法をめぐり、日本の4つの議員連盟は6月30日に共同声明を発表し、少数民族への抑圧が強まる恐れがあるとして強く非難し、撤回を求めた。施行前日に、対中人権問題に取り組む複数の議員グループが共同で反発した形だ。
共産党の指導を明記した民族政策法
同法は3月12日、第14期全国人民代表大会第4回会議で採択された。法は、全国各民族の人民や国家機関、政党、社会団体、企業・事業組織などが「中華民族共同体意識」を固め、民族団結進歩を進めることを共通の任務と位置付けている。
第2条は、民族団結進歩事業について、中国共産党の全面的指導を堅持し、習近平思想を含む中国の公式イデオロギーに基づくと定めている。同法は、民族政策を党の指導と国家統合の理念に沿って進める法律として制度化する内容だ。
さらに第63条は、中国国外の組織や個人が中国に対して民族団結進歩を破壊し、民族分裂を作り出す行為をした場合、法的責任を追及すると定めている。このため、少数民族政策だけでなく、国外での言論や研究活動に影響が及ぶ可能性も懸念されている。
共同声明は、少数民族に対する経済的、社会的、文化的な抑圧が強まることへの懸念を示した。報道では、声明を出したのは「中国による人権侵害を究明し行動する議員連盟」「日本ウイグル国会議員連盟」「日本チベット国会議員連盟」「南モンゴルを支援する議員連盟」とされる。
中国側の「民族団結」と人権団体の同化批判
中国側はこの法律を、「中華民族共同体意識」を法制度に組み込み、民族事務の法治化を進めるための基礎法と位置付けている。国家として一体性を強める政策を、法律の形で支える狙いがある。
一方、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは6月30日、同法がウイグル人やチベット人など非漢族集団への同化政策を法的に固定化するものだと批判した。少数民族の言語、文化、宗教、教育をめぐる圧力がさらに強まるのではないかとの懸念が、国外で広がっている。
施行後は、中国当局が同法をどのような事案に適用するか、日本政府が公式見解や対中申し入れを行うかが問われる。今回の共同声明は日本政府の正式方針ではないが、国会議員側が中国の民族政策に撤回要求を示した点で、対中人権外交上の材料となる。
