木原官房長官 中国海警局巡視受け、日比海洋交渉は国際法上問題なし

日比の海洋境界交渉に中国反発 木原官房長官は国際法上問題なしと説明

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日本とフィリピンが海洋境界の画定に向けた交渉開始で合意したことをめぐり、中国海警局は6月1日、台湾東部沖で巡視を実施したと公表した。木原稔官房長官は同日午後の会見で、日比間の合意は国際法上問題ないとの立場を示し、中国側の反発に反論した。台湾東部海域をめぐる権利主張の違いが、日中間の新たな外交対立として表面化した形だ。

日比の交渉開始合意に中国が反発

日本とフィリピンは5月28日の首脳会談後、海洋境界の画定に向けた交渉を始めることで合意した。これは境界線そのものを決めたという意味ではなく、将来の画定に向けて話し合いの枠組みに入るという段階である。

中国海警局報道官は6月1日、中国海警の岱山艦編隊が台湾東部沖で法執行巡視を実施したと発表した。報道官は、日本とフィリピンが台湾東部の海域で境界画定交渉の開始を一方的に宣言したとし、中国の領土主権と海洋権益を侵害する行為への「必要な行動」だと主張した。

これに対し、日本政府は日比間の交渉開始合意そのものの適法性を前面に出し、中国側の主張を退けた。木原氏は、仮に日本とフィリピンが海洋境界について合意しても第三国を法的に拘束するものではないとの考えを示し、国際法上の問題はないと説明した。

争点は「画定」ではなく「交渉開始」

今回の対立の焦点は、日比が海洋境界を最終的に画定したかどうかではない。両国が交渉を始めること自体に、中国が台湾をめぐる自国の立場を重ねて反発している点にある。

中国は台湾を自国の一部とする主張を前提に、台湾東部海域に関する権益を日比の交渉開始と結びつけている。一方、日本側は中国の主権主張全体を前提として受け入れるのではなく、あくまで日比合意の法的な位置付けをめぐって反論している。

台湾海巡署は、中国海警船2隻を蘭嶼南東沖で確認し、監視したと説明している。台湾側によると、2隻はいずれも台湾の制限水域外を航行していた。今後は、日比交渉の対象海域がどのように具体化されるか、交渉日程や枠組みが示されるかが焦点となる。中国海警局の巡視が一度限りの示威行動にとどまるのか、台湾周辺での継続的な活動強化につながるのかも、地域の緊張を左右する要素となる。

参考・出典

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