韓国サムスン、AI向け1PB級SSD開発観測が浮上

サムスン、最大1PB級SSD開発観測 AIデータ基盤の中間層に照準

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

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ScalityのAI向けストレージ基盤「ADI」をめぐる説明を踏まえた一部の海外報道で、サムスンが250TBから最大1PB級のnearline SSDを開発しているとの観測情報が伝えられた。サムスンが公開している企業向けSSDでは、PCIe 5.0対応の「PM1743」が最大15.36TB、SAS対応の「PM1653」が最大30.72TBとされており、今回示された容量帯は現行公開製品を大きく上回る将来製品の領域に位置づけられる。

AIデータ基盤の中間層に浮上する超大容量SSD

Scalityが公開したADIは、AI、サイバー耐性、データ主権を柱に、マルチペタバイトからエクサバイト級の運用を想定するストレージ基盤である。単一の名前空間の下で、ホット、ウォーム、コールドの各層に適した媒体を使い分ける設計を取る。頻繁に使うデータだけを高速な媒体に置き、利用頻度の下がるデータはより安価で大容量の層に移す考え方だ。

Scalityの説明では、ホット層にQLCやNL-SSD、ウォーム層にNL-SSD、nearline HDD、HDDを置く構成が示されている。公式リリースでも、QLC、HDDに加え、「future NL-flash」が性能と総保有コストのバランスを取る媒体として言及されている。nearline SSDは、すべてのデータを高価なプレミアムフラッシュに置かず、かといってHDDだけに頼らないための中間層として扱われる。

具体的な観測情報としては、サムスン製とされるnearline SSDが最小250TB、最大1PBで、フォームファクターはE3.LまたはE2になるとされる。高密度化により4U当たりでほぼ50台を搭載できるとの説明もあり、実現すればラック単位で扱えるデータ量は大きく増える。AI向けデータレイクや大規模オブジェクトストレージでは、容量、消費電力、設置面積のバランスがより重要になる。

HDDの主戦場にSSDが入り込む可能性

今回の焦点は、Scalityの階層型ストレージ構想そのものではなく、その中で使われる将来のNL-SSDについて、サムスンの名と250TB〜1PBという具体的な容量レンジが結びついた点にある。従来、nearline領域は大容量HDDが強かった。SSDがこの領域へ広がれば、企業向けストレージの設計は容量密度とアクセス性能の両面で変わる可能性がある。

ただし、これはサムスンによる正式な製品発表ではない。現時点で示されているのは、Scality側の説明を起点にした観測情報であり、製品名、量産時期、価格、耐久性、消費電力、採用するNAND世代、インターフェースの詳細は明らかにされていない。250TB〜1PBという数字が試作段階のロードマップなのか、商用投入を前提にした計画値なのかも、今後の当事者発表を待つ必要がある。

参考・出典

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