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警察庁は18日、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)などが関与する特殊詐欺対策として、東南アジア各国当局との調整や情報収集を担うリエゾンをタイ・バンコクに配置したと発表した。海外拠点型の詐欺に対し、現地当局との連携を実務面から強める。
越境化する特殊詐欺への対応
特殊詐欺は、国内の電話や口座の対策だけでは抑え込みにくい犯罪になっている。東南アジアに置かれた海外拠点から国際電話番号を使って日本国内に接触し、国外の犯罪組織と連携する形が広がっているためだ。
国家公安委員会は、トクリュウが国外の犯罪組織と違法なネットワークを築き、東南アジアに大規模な詐欺拠点を設けているとの認識を示してきた。犯行の指示、電話の発信拠点、資金の流れが国境を越えることで、国内捜査だけでは全体像を把握しにくくなっている。
警察庁はこれまでも、東南アジア諸国の捜査機関などと情報交換や協議を行う「アジア詐欺対策国際会議」を開き、越境的な組織的詐欺への対応を進めてきた。東南アジアに関係する海外犯行拠点対策を強めるため、体制増強も進められている。
国際協議を現地連携につなげる配置
今回のリエゾン配置は、国際会議や捜査機関同士の協議で築いた連携を、現地での日常的な調整と情報収集につなげる措置となる。リエゾンは、相手国当局との連絡窓口となる担当者を指し、必要な情報を早く共有し、捜査機関同士の意思疎通を円滑にする役割を担う。
報道によると、警察庁は都道府県警察から出向中の30代の男性警部補を16日からタイ・バンコクに配置した。現地捜査当局との関係構築に加え、タイを含む東南アジア各国で詐欺拠点が摘発された場合、迅速に現地入りして情報収集にあたる考えだ。
今後は、現地当局との関係構築をどこまで捜査情報の共有や海外拠点摘発時の初動対応につなげられるかが問われる。国内の被害防止策と海外拠点対策を接続し、電話、口座、資金移動をまたぐ犯行網をどこまで早く把握できるかが、特殊詐欺対策の重要な課題になる。
