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米通商代表部(USTR)は2日、強制労働で生産された物品の輸入禁止を導入・実効的に執行していないとして、日本を含む60経済圏に対する通商法301条調査の結果を公表し、追加関税を課す案を示した。日本は12.5%の追加関税案の対象に含まれる。措置は現時点で最終決定ではなく、意見募集と公聴会を経て扱いが固まる。
3月から続く301条調査の延長線上
USTRは3月12日、強制労働で生産された物品の輸入禁止を導入し、実効的に執行していないことに関する301条調査を、職権で開始した。301条は、米国が不公正とみなす外国の通商慣行に対し、制裁関税などの対抗措置を取るための手続きである。
対象は米国の主要貿易相手である60経済圏で、USTRは2024年の米国輸入の99%超をカバーすると説明している。日本は3月時点で公表された対象一覧に含まれており、今回新たに対象入りしたわけではない。
調査の焦点は、各経済圏が強制労働で生産された物品の輸入を禁じる制度を設け、それを実際に機能させているかどうかにある。USTRは対象政府に協議を要請し、4月15日を意見募集期限、4月28日からを公聴会の開始日とする手続きを設定していた。
焦点となる税率案と発動時期
追加関税案では、強制労働品の輸入禁止制度や部分的な対応を取る経済圏などに10%、それ以外の経済圏に12.5%を課す枠組みが示された。日本は後者に含まれる。USTRは、対象を調査対象経済圏の全製品としつつ、連邦官報通知のAnnex Aで定める品目を除外すると説明している。ロイターによると、エネルギー、レアアース、一部金属、医薬品、航空機部品などが除外対象に含まれる。
USTRは6月22日を公聴会出席要請の期限、7月6日を意見提出期限、7月7日を公聴会の日程としている。実際の発動時期や税関運用の開始時点は、今後の手続き後に確認する必要がある。
USTR側は、強制労働で作られた物品が国際市場に流通すれば、米国の労働者や企業が不公正な競争にさらされると説明している。今回の案は、強制労働そのものを一般論として批判するだけでなく、各経済圏の輸入規制と執行体制を通商問題として問う点に特徴がある。
