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米司法省は現地時間7月1日、アリババグループホールディングと米決済処理会社AUS Merchant Servicesが、Alibaba.comとAliExpress.comでの違法医薬品や規制対象化学物質、錠剤プレス機などの米国向け販売・輸入を防げなかったとして、不起訴合意に入ったと発表した。支払総額は刑事罰金と没収を合わせ6億ドルで、内訳はアリババ側3億2500万ドル、AUS2億7500万ドル。
約8万件の対象販売を防げなかったアリババ側
アリババ側は、2016年1月から2024年12月までの間、Alibaba.comとAliExpress.comの出店者による米国向け輸入を伴う約8万件の商品販売について、規制対象化学物質や医薬品、医薬品偽造に使われ得る機器などの流通を防げなかったことを認めた。対象取引の総取扱額は2億ドルを超えた。
合意文書で示された対象商品には、医薬品、医療機器、錠剤成型機、カプセル充填機、パンチ、金型、規制物質、規制対象化学物質、アナボリックステロイドなどが含まれる。司法省は捜査の過程で、米国への輸入が違法な医薬品や偽造関連機器について40件超の覆面購入を実施した。
アリババはプラットフォーム上で禁止商品の販売を制限する方針を設けていたが、社内では管理体制の不十分さを懸念する声があり、メッセージ機能が違法取引の補助に使われた事例もあった。問題は、出店者の取引をどこまで実効的に止められるかというオンライン市場の管理責任に及んでいる。
決済監視の不備を認めたAUS
AUSはAnt Groupの子会社で、旧Alipay USにあたる。2020年1月から2023年12月までの間、米国内の銀行口座を経由する米ドル建て決済を処理する際、取引監視システムに一部の送金データを十分に取り込まず、高リスク地域からの支払いや、単一の請求書に複数の支払人が関与する取引を常に把握できなかったと認めた。
司法省は、AUSのマネーロンダリング防止体制の不備が、一部のアリババ出店者による禁止商品の販売・輸入を防げなかった一因になったとしている。マネーロンダリング防止体制は、資金の流れを監視し、不審な取引を検知する仕組みで、違法商品の流通を決済面から止める役割も担う。
両社は役員、従業員、代理人の行為について責任を認め、コンプライアンス体制の強化と今後の関連捜査への継続協力に同意した。今回の処理は不起訴合意であり、有罪答弁や有罪判決ではない。アリババ側とAUS側の合意期間はいずれも3年で、アリババ側の対象にはグループ持ち株会社のほか、関連するシンガポール法人や米国法人も含まれる。
