日本政府、G20で「対話継続」をアピール 悪化する日中関係に歯止めなるか
南アフリカ・ヨハネスブルクの会場で、記者に囲まれた小林麻紀内閣広報官がマイクに顔を近づけた。「わが国の立場を変更した事実は全くない」。台湾有事を巡る高市早苗首相の発言に中国が強く反発し、国連には日本を名指しで非難する書簡まで送った。その応酬の只中で、日本政府は関係悪化の歯止めとして対話継続を訴えている。
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南アフリカ・ヨハネスブルクの会場で、記者に囲まれた小林麻紀内閣広報官がマイクに顔を近づけた。「わが国の立場を変更した事実は全くない」。台湾有事を巡る高市早苗首相の発言に中国が強く反発し、国連には日本を名指しで非難する書簡まで送った。その応酬の只中で、日本政府は関係悪化の歯止めとして対話継続を訴えている。
大根を積んだコンテナが次々とトラックへ運ばれ、その列の中で外国人の作業員たちが声を掛け合う。北海道の農業現場や九州の工場、沖縄のホテルロビーなど、日本各地の働く現場で、10年前には少なかった姿が当たり前の光景になりつつある。現場を支える人の出身地は、いまやアジアや南米など世界中へと広がっている。統計からも、そんな変化が数字としてくっきりと浮かび上がってきた。
玄関のチャイムを押した訪問看護の職員が、異変に気づいたのは2025年11月21日午前9時40分ごろだった。宮崎県延岡市古城町の住宅の中で、この家に暮らす87歳の男性と81歳の妻、日向市から来ていた51歳の長男の3人が、いずれも動かない状態で見つかり、その後病院で死亡が確認された。
グラフが映し出されたスクリーンの前で、国土交通省の担当者が静かに数字を読み上げた。ことし1月から6月に東京都内で新築マンションを取得した人のうち、住所が海外にある人は全体の3.0%。なかでも千代田区や港区、新宿区など都心6区では7.5%に達し、短期の売買も目立つ実態が明らかになった。高騰する住宅価格の裏側で、誰が部屋を買っているのかが、ようやく数字で示されたのである。
クルーズ船が夜の長崎港を離れてからも、岸壁では乗客の行方を追う職員と警察官の姿があった。国際クルーズ船で長崎を訪れていた中国籍の女(54)が、船に戻らず上陸許可の期限を過ぎて滞在したとして、出入国管理及び難民認定法違反の疑いで22日に現行犯逮捕された。観光客として訪れたはずの寄港地で、女性はなぜ足を止めたのか、動機は明らかになっていない。
専用機のタラップを降りる高市早苗首相の歩みは、どこか急いでいるようにも見えた。日本時間22日未明、南アフリカ・ヨハネスブルクで22〜23日に開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に臨むためだ。台湾有事をめぐる国会答弁で日中関係が冷え込む中、中国も参加する場で関係悪化に歯止めをかけられるかどうかが、初参加の首相に重くのしかかっている。
航空機のエンジン音が途切れた滑走路の脇で、小泉進次郎防衛相が隊員と言葉を交わしていた。2025年11月22日、就任後初めて沖縄の宮古島と石垣島を訪れた大臣は、南西諸島の自衛隊や海上保安庁の基地を見て回り、住民避難や防衛力強化の課題を自らの目で確かめた。政府・与党はこの訪問を機に、国家安全保障戦略など安全保障関連3文書の前倒し改定に向け、地域防衛をどう底上げするかの議論を加速させる。
艦の甲板でスマートフォンを構える小泉進次郎防衛相の映像が、連日のようにSNSに投稿されている。就任から1か月あまり、視察の合間に自ら短い動画や写真を発信し、日本周辺で続く他国軍の動きや自衛隊の対応を分かりやすく伝えようとしている。経験不足を懸念する声もあったが、その動きは新しい防衛相像を静かに印象づけている。
会議室で紙束を前に、参政党の議員らが条文に赤ペンを走らせている。2025年11月21日ごろ、外国の指示を受けた人物による行政や選挙への干渉をどう防ぐかを巡り、独自のスパイ防止法案の最終調整が明らかになった。近く参議院に提出される見通しのこの案は、安全保障を名目にしつつも、国民の権利との境界をどこに引くのかという重い問いを背負っている。
外務省の担当者がキーボードをたたいたのは、21日夜のことだった。中国政府が「日本で中国人を狙った犯罪が多発している」と発表してから数日、日本側は公式Xアカウントを通じて、静かながらも明確な否定を示した。投稿には、中国国籍の人が日本で凶悪犯罪の被害に遭った件数を示す警察庁のグラフが添えられ、「そのような指摘は当たりません」という一文が並んだ。外交の応酬が、数字というかたちで画面上に置かれた瞬間だった…
外務省の会議室では、職員たちがぎっしり書き込まれた日程表を前に、消しゴムと鉛筆で予定を組み替えている。日中韓3か国の首脳会談を来年1月に日本で開くという案は、中国側の拒否で白紙に戻った。複数の外交筋によれば、議長国の日本は早期開催を水面下で探ってきたが、高市早苗首相が台湾有事を「存立危機事態になり得る」と国会で述べたことに中国が強く反発し、首脳会談の時期すら協議できない状態になっているという。
タラップを降りた高市早苗首相の足取りは、長旅の疲れを見せながらも急いでいた。日本時間22日正午すぎ、南アフリカ最大の都市ヨハネスブルク近郊の空港に政府専用機が到着し、首相は着陸からほどなく、2日間のG20サミットという詰め込まれた日程に向け動き始めた。
冷却水の流れが切り替わるたび、車内の見えない温度が整う。ミクニは車載電池の熱管理に使う水冷式サーマルマネジメントモジュールを開発し、提案を始めた。走行状況に応じて冷却水を賢く制御し、電池の劣化を抑えて長寿命化につなげる狙いだ。電動車全体の効率と安心に踏み込む一手である。
試料の混合比を少しずつ変え、電気がどれほど通るかを確かめる測定が続いた。東北大学の黄錚大学院生と大野真之准教授、米レンセラー工科大学のプラシュン・ゴライ助教授らは、塩化物系固体電解質で酸素が果たす役割を丁寧にほどき、伝導を左右する鍵が「どの酸素か」にあることを示した。成果は全固体電池の設計指針につながる。
製作ラインで石こうボードを留める手順が変わった。清水建設は木質耐火部材「スリム耐火ウッド」の新工法を公表し、製作時間を半分、コストを約20%抑える道筋を示した。国土交通大臣認定も取得し、2025年11月6日に発表後、現場への適用を順次進めている。
東北電力、RUTILEA、日立製作所、日本政策投資銀行の4社が2025年11月12日、東北・新潟で次世代型のDC(データセンター)構築に向けた共同検討を始めた。GPU(画像処理装置)需要の急増を受け、事業主体の組成まで視野に入れる。拡張しやすい設計や分散配置の可能性を探り、地域の電力と通信を結んで持続可能なAI基盤を育てる狙いだ。
気球に載せた望遠鏡が成層圏を巡る間、地上のモニターに届いたX線の「揺らぎ」を研究者が確かめ続けた。広島大学やJAXAなどのチームは、地球から約7000光年のブラックホールを狙い、X線の偏光(光の振動方向の偏り)を手掛かりに周囲の超高温ガス「コロナ」の形を描き出した。従来より大幅に高い感度で集めた観測から、コロナは平たく広がる円盤状の構造を持つと結論づけ、物質が落ち込む最前線の几帳面な幾何を初めて具…
マイクの前に立った赤沢経済産業相は、「必ず成功させなければならない」と声を強めた。次世代半導体メーカーのラピダスに対し、政府が1000億円を株式出資する方針を決めたのである。情報処理推進機構を通じて国が株主として関与し、2ナノメートル級の最先端半導体の国産化と、経済安全保障の強化を同時にねらう大きな一歩だ。
鼓動の変化を映す動画が会場に流れると、福田恵一医師は静かに経過を語った。慶応大発のHeartseedが進める、iPS細胞由来の心筋球を用いた世界初の治験で、手術から半年以上を経た患者で心機能の回復が示されたという。重い心不全に対し、移植に頼らない再生医療が輪郭を得つつある。
「ここにパネルが並ぶと、景色はどう変わるのか」。説明会の会場で住民の声が飛ぶ。国が第7次エネルギー基本計画で再生可能エネルギーを主力電源と位置付けた一方で、現場では大型太陽光や洋上風力を巡る戸惑いと反発が渦を巻く。脱炭素への道筋をどう描き直すのか、制度と現場の両面から探った。期待と不安が交錯する転換点に、日本のエネルギー政策は立っている。