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中国の「民族団結進歩促進法」が7月1日に施行された。施行前日の6月30日には、米下院の超党派議員14人がルビオ国務長官宛てに書簡を送り、同法を公に非難するよう国務省に求めた。議員側は、少数民族への同化強化に加え、在外活動家や支援団体への圧力につながる余地を問題視している。
「民族団結」を掲げた国家法の施行
同法は3月12日に中国の全国人民代表大会で採択され、7月1日に施行された。中国側は、56民族の結束と共同繁栄を進める民族政策の基本法と説明している。各民族を「中華民族共同体」という枠組みに位置付け、国家主導で一体性を強める法律である。
一方、条文は民族団結進歩事業について中国共産党の全面的指導を明記する。愛国教育や党史・国家史教育、「正しい」国家観、歴史観、民族観、文化観、宗教観の確立、共通の中華民族意識の形成も国家の役割として掲げており、教育、宗教、文化の領域に統一的な価値観を浸透させる制度設計と読める。
米下院議員の書簡は、国務省に対し、同法を公に非難し、中国当局との協議や国連人権理事会、条約機関、特別手続きの場で取り上げるよう求めた。あわせて、少数民族言語教育、宗教の自由、文化保存の保護を優先し、中国による越境的弾圧への対抗を強化することも求めている。
海外の個人・団体も視野に入る第63条
域外性をめぐる焦点は、第63条にある。同条は、中華人民共和国の境外の組織・個人が、同国に対して民族団結進歩を破壊したり民族分裂を生じさせたりする行為をした場合、法的責任を追及できると定める。現時点で海外での具体的な運用例が示されたわけではないが、条文上は在外活動家や支援団体への圧力に結びつく余地がある。
米議会内では、下院議員14人の書簡に加え、上院でも6月下旬、ジム・バンクス、ジャッキー・ローゼン、ジョン・カーティス、ジェフ・マークリー各議員が同法を非難する超党派決議を発表した。今後は、ルビオ国務長官が率いる米国務省がどの水準で応じるか、国連の人権関連機関で実際に取り上げるか、施行後に第63条がどのように運用されるかが焦点となる。
参考・出典
- McGovern, Smith, Khanna lead Bipartisan Group of 14 House Lawmakers Asking State Department to Condemn Chinese Government’s harmful “Ethnic Unity Law” | U.S. House of Representatives
- China adopts law to promote ethnic unity and development
- Ethnic Unity and Progress Law
- Sen. Banks, Colleagues Introduce Resolution Condemning Chinese Suppression of Ethnic Minorities
- Rosen, Curtis, Merkley, Banks Introduce Resolution Condemning Chinese Suppression of Ethnic Minorities – Merkley
