領土か停戦か 和平案修正で迫られるウクライナの決断
ロシアの侵攻が続くウクライナが、米国主導の和平案について当初の28項目から20項目に絞った修正版を米側に提出した。ドイツのメルツ首相は、この新案にウクライナが領土問題で譲歩する可能性が盛り込まれていると明かす。領土の一部を差し出してでも戦争を終わらせるのか、それとも長期戦を覚悟して守り抜くのか――ウクライナ社会に重い選択が突きつけられている。
世界で今、何が起きているのか。
そのニュースが日本や私たちの未来にどう影響するのかまで含めて読み解きます。
国際政治、経済、紛争、テクノロジー動向などを横断的に整理し、点ではなく構造として世界を見るための視点を提供します。
ロシアの侵攻が続くウクライナが、米国主導の和平案について当初の28項目から20項目に絞った修正版を米側に提出した。ドイツのメルツ首相は、この新案にウクライナが領土問題で譲歩する可能性が盛り込まれていると明かす。領土の一部を差し出してでも戦争を終わらせるのか、それとも長期戦を覚悟して守り抜くのか――ウクライナ社会に重い選択が突きつけられている。
中国共産党・政府による民主化運動の武力弾圧から36年。1989年の天安門事件で学生指導者だった周鋒鎖氏が11日、2025年のノーベル平和賞を受けたベネズエラ野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏に「世界の大きな励みだ」とエールを送った。中国では受賞のニュース自体がほとんど伝えられない中、遠くオスロでの民主化の闘いが、中国の民主化運動にどんな火種をもたらし得るのかが問われている。
10日にノルウェーの首都オスロで開かれたノーベル平和賞の式典で、ノルウェー・ノーベル委員会のヨルゲン・フリードネス委員長が中国とロシアを名指しで批判した。マドゥロ政権に対する武器供与が強権支配を「より強固で残忍なものにしている」と指摘し、民主化運動の指導者マリア・コリナ・マチャド氏への授賞を通じて独裁を支える大国の責任を問うた。
ロシア国防省は11日、ウクライナがロシア各地に大規模な無人機攻撃を仕掛けたと発表した。同省によると、全国で少なくとも287機のドローンを撃墜し、その一部は首都モスクワを含む複数の州で迎撃されたという。モスクワ州上空だけでも少なくとも40機が落とされたとされ、上空を縫うように飛ぶ無人機と防空ミサイルの音が市民の夜を覆った。
ミャンマー西部ラカイン州ムラウーの公立病院が10日夜、国軍機の空爆を受け、多数の市民が犠牲になった。現地の支援団体や反軍勢力の発表、Channel NewsAsiaなどの報道を総合すると、患者や付き添いを含む少なくとも30人以上が死亡し、負傷者は70人前後にのぼるとみられる。治療を求めて集まった人びとを直撃した爆撃は、地域の暮らしと医療への信頼を根底から揺さぶっている。
米国土安全保障省(DHS)は、不法移民の本国送還に使うためのボーイング737型機を自前でそろえる方針だ。移民・税関執行局(ICE)が運航する「追放便」に充てるもので、総額約1億4千万ドルを投じて6機を購入すると米紙ワシントン・ポストなどが報じ、同省も10日(現地時間)に認めた。トランプ大統領が掲げる大規模な国外追放計画を後押しする一手となるが、そのねらいと影響が問われている。
台湾の呉志中外交部政務次長が、最近イスラエルを極秘訪問していたことが関係者の証言で明らかになった。台湾は中国からの軍事的圧力が強まる中、ミサイル防衛などで先行するイスラエルとの協力に期待を寄せている。この静かな往来は、島の防空体制と外交バランスをどう変えようとしているのか。
英国政府は12月9日、中国に拠点を置くテクノロジー企業2社「i-Soon」と「Integrity Technology Group」に制裁を科した。英国や同盟国の政府・民間を含む80件超のITシステムに対し、無差別で重大なサイバー攻撃を行ったと結論づけたためだ。翌10日、中国外務省は強い不満と断固たる反対を表明し、安全保障を口実とした「政治的操作」だと反発した。サイバー空間での攻防が、外交関係と市…
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道を引用した海外通信社によれば、トランプ米大統領のウクライナ和平案には、ロシアから欧州へのエネルギー供給を段階的に再開し、米企業がロシアのレアアースやエネルギー分野に大規模投資する構想が含まれているという。さらに、欧州などで凍結されているロシア政府の資産をウクライナ復興事業の原資に使う案も盛り込まれ、ここ数週間で欧州各国の政府に詳細文書が示されてきたとされる…
ロシアから中国へ天然ガスを運ぶ新たなパイプライン計画「シベリアの力2」を巡り、中国石油天然ガス集団(CNPC)系の研究所トップが11日、建設には「膨大な作業と人員、交渉」が必要だと述べ、大型案件の実現には少なくとも8〜10年かかるとの見方を示した。ロシアのプーチン大統領が9月の訪中時に法的拘束力のある覚書を誇示した一方で、中国政府は詳細を語らず、両国の思惑の差が浮かび上がっている。
米通商代表部(USTR)のジャミーソン・グリア代表は10日、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づくトランプ政権の関税が最高裁で違法と判断されても、約2000億ドル規模の関税収入は別の法的手段で確保し得るとの見方を示した。ワシントンで開かれたシンクタンク、アトランティック・カウンシルのイベントで語ったもので、関税の行方に注目する企業に対し「判決が出ても負担が一気に消えるとは限らない」というメッセー…
ロシアが繰り返してきた「西側供与の武器が犯罪組織に大量流出している」との主張について、スイスのSmall Arms SurveyとウクライナのシンクタンクCENSSは10日、これを裏付ける証拠は見つからなかったとする共同報告書を公表した。ウクライナ当局による違法所持武器の押収は侵攻後に増えており、戦時下でいかに流通を監視しているのかが改めて問われている。
トランプ米政権が、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)にテロ関連の制裁を科すことを検討していることが分かった。数百万人のパレスチナ難民を支える国連機関への制裁は前例がなく、実現すればガザをはじめとする地域の支援体制に大きな揺さぶりとなる。対テロ政策の強化は、難民の生活とどう折り合いをつけようとしているのか。
ウクライナのゼレンスキー大統領が12月10日、戦時下での大統領選挙の実施に向けた法的な課題などについて議会と協議したと明らかにした。選挙の早期実施を促す米国などに対しては「圧力は不要だ」と牽制しつつ、同盟国が投票の安全を保証できるなら3カ月以内に選挙を行う用意があるとも表明している。ロシアの侵攻が続き、任期満了から時間が過ぎた大統領が権力を担い続ける中で、主権国家としてどう民主的正統性と市民の安全…
欧州連合(EU)が、アルファベット傘下Googleのアプリ配信サービス「Google Play」に対し、デジタル市場法(DMA)への対応が不十分だとして、来年前半にも巨額の制裁金を科す可能性が高まっている。DMAに基づく本格的な制裁が現実味を帯びるのは初めてで、アプリ開発者のビジネス慣行だけでなく、米トランプ政権との摩擦にも影響しそうだ。
米カリフォルニア州を管轄する連邦地裁は現地時間10日、ロサンゼルスに展開中のカリフォルニア州兵を連邦政府の指揮下から外し、州知事ガビンニューサム氏の統制に戻すよう命じた。移民摘発に対する抗議デモへの対応を理由に、トランプ大統領が州兵を連邦化した判断は権限を逸脱していると裁判所が断じた形だ。
米半導体大手NVIDIAのAI向け高性能GPU「H200」について、トランプ米大統領が中国への輸出を認める方針を示した。これを受け、中国のByteDanceとAlibabaが購入打診を行い、当局の許可と供給条件しだいで大量発注を検討しているという。これまで性能が抑えられた「H20」しか合法入手できなかった中国で、約6倍の性能を持つH200はAI開発の前提を塗り替えかねない。
欧州中央銀行ECBのクリスティーヌ・ラガルド総裁は12月10日、ウクライナ向け資金支援のために凍結中のロシア資産から生じる利益を活用するEUの新たな案について、これまでで最も国際法の原則に沿った設計だと語った。英紙Financial Times主催のイベントでの発言であり、長期化する戦争で追加支援が欠かせない一方、ユーロの信認を損なわずに負担を分かち合える仕組みになり得るのかが問われている。
中国のAI新興企業DeepSeekが、米国の対中禁輸対象となっているNVIDIAの最先端AI半導体「Blackwell」を使って次期モデルを開発していると、米メディアの報道が10日に相次いだ。許可された第三国向けに出荷されたサーバーからチップを抜き出し、中国へ部品として運び入れたとされる手口は、輸出規制の網の隙間を突くものだ。AI覇権を巡る米中対立のなかで、禁輸チップをどう封じ、企業の開発競争と折…
ノーベル平和賞の授賞式が10日、ノルウェーの首都オスロ市庁舎で開かれ、2025年の受賞者に選ばれたベネズエラ野党指導者のマリア・コリナ・マチャド氏(58)は姿を見せなかった。反米左派マドゥロ政権の弾圧を避けて潜伏生活を送る同氏のかわりに、米国在住の長女アナ・コリナ・ソーサ氏が舞台に立ち、メダルと賞状を受け取った瞬間、会場に一瞬ざわめきが広がった。