フランス海軍がロシア発の制裁対象タンカーを公海上で臨検

フランス海軍、制裁対象タンカーTagorを臨検 英国支援で大西洋作戦

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エマニュエル・マクロン仏大統領は1日、フランス海軍が5月31日朝、大西洋の公海上でタンカー「Tagor」を臨検したと明らかにした。Tagorはロシアから航行してきた国際制裁対象の船舶で、作戦は英国を含む複数のパートナーの支援を受けて行われた。

海洋法順守を前面に出した仏側の説明

フランス側は今回の臨検について、海洋法を厳格に順守した措置だと強調している。公海上での船舶への乗り込み検査は、沿岸国の領海内での取り締まりとは異なり、国際法上の根拠や手続きがとりわけ重要になるためだ。

マクロン氏は、制裁逃れを図る船舶が海洋法に反し、ロシアの対ウクライナ戦争の資金源になっているとして、こうした航行は容認できないと批判した。今回の公表では、船名、実施日時、海域に加え、英国を含む支援の存在まで具体的に示した点が特徴だ。

「影の船団」への圧力強化

今回の臨検は、ロシア産石油の輸出を支える「影の船団」への圧力を強める動きの一環に位置づけられる。影の船団とは、所有関係や保険、運航実態を見えにくくしながら、制裁や価格上限制をすり抜けて石油を運ぶとされるタンカー群を指す。

フランスによる同種の対応は、2026年1月のGrinch、3月のDeyna、2025年9月のBoracayにも及んでいた。Tagorはこれらに続く事案で、フランスがロシアの影の船団との関係が疑われる船舶への海上執行を継続していることを示している。

EUは4月23日、対ロシア制裁の第20弾を決定し、影の船団に関係する追加船舶を対象に加えるなど、エネルギー収入を含む戦争遂行財源への締め付けを広げた。Tagorについては、仏当局がEUや米国の制裁対象と説明しており、船は仏海軍の護衛でフランス北西部沖の停泊地へ向かった。ブレストの検察当局は、船籍を証明できない疑い、無旗航行、命令不服従に関する捜査を始めている。一方、所有・運航関係や積み荷の詳細は、現時点で確認できていない。

参考・出典

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