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韓国のサイバーセキュリティ企業Geniansは2026年8月10日(韓国時間)、北朝鮮政府系のサイバー諜報活動グループ「Kimsuky」が、OllamaやGPT4AllなどのローカルLLM環境を構築・運用し、AIを攻撃活動へ組み込むための技術やソフトウェアを蓄積していたと発表した。
ローカルLLMやRAGを攻撃活動へ統合
Geniansの分析では、Kimsukyに関連付けた環境から、Ollama、GPT4All、Mstyのほか、文書検索に使うRAG、AIエージェント開発関連のソフトウェア、音声認識ツール、AIコードエディター「Cursor」の利用痕跡が確認された。
ローカルLLMを使えば、保有する文書を外部のAIサービスへ送信せずに処理できる。Geniansは、こうした環境がマルウェア開発やデータ分析、攻撃自動化などにAIを組み込むための能力蓄積につながるとみている。
一方、新たなAIモデルを独自に訓練した証拠は確認されていない。同社は、既存のAIモデルやフレームワークを攻撃活動へ統合する方法を研究・実験している段階と評価しており、AIによる攻撃自動化が実戦で全面的に運用されているとまでは確認していない。
生成AI画像やLLM支援コードの痕跡も
Geniansは2025年9月、Kimsukyに関連付けた標的型フィッシングで、生成AIを使って偽造された韓国軍関係の身分証画像を確認したと発表している。偽の画像を組み込んだ文書で標的の信用を得ようとする手口だった。
2026年5月には、カスペルスキーがKimsuky関連のマルウェア「HelloDoor」について、コード内にLLMを利用した開発の可能性を示す痕跡があると分析した。ただし、この事例と今回確認されたローカルLLM環境が同じ作戦やツールに属するとは確認されていない。
今回の分析では、生成AIによる偽装コンテンツの作成にとどまらず、既存のAI技術を攻撃活動へ組み込むための環境整備が進められていたことが明らかになった。ただし、その実運用の範囲は引き続き限定的にしか確認されていない。
