北キプロスにF16戦闘機6機投入 トルコ軍が段階的対応で軍備増強
イランを巡る戦闘の余波が東地中海にも広がっている。トルコ国防省は3月9日、北キプロスのトルコ系住民の安全を強化する段階的対応として、同地域にF16戦闘機6機と防空システムを配備したと発表した。情勢の推移次第では追加措置も取る構えで、分断国家キプロスを挟んだ軍事的な緊張は一段と高まった。
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イランを巡る戦闘の余波が東地中海にも広がっている。トルコ国防省は3月9日、北キプロスのトルコ系住民の安全を強化する段階的対応として、同地域にF16戦闘機6機と防空システムを配備したと発表した。情勢の推移次第では追加措置も取る構えで、分断国家キプロスを挟んだ軍事的な緊張は一段と高まった。
イスラエル軍は3月9日、イラン中部で新たな攻撃を始める一方、レバノンの首都ベイルートでも親イラン武装勢力ヒズボラのインフラを空爆したと発表した。イラン本土とレバノンの拠点を同時に圧迫する形で、先週から続く対イラン軍事作戦の戦線がさらに広がった。中東では報復の連鎖が続き、周辺国の安全保障や物流への懸念も強まっている。
サウジアラビアが、米国とイランの衝突を巡って外交解決を支持しつつも、自国領や石油関連施設への攻撃が続けば対抗措置に踏み切る構えをイラン側に伝えていたことが分かった。複数の関係筋が8日、ロイターに明らかにした。対立の拡大回避を優先しながら、防衛線を越える事態には軍事面も含む選択肢を示した格好で、湾岸の安保環境は一段と緊迫している。
高市早苗首相は3月9日の衆院予算委員会で、米国とイスラエルによるイラン攻撃を受けた中東情勢の緊迫化を踏まえ、日本の原油調達先の拡大を検討していると明らかにした。日本は輸入原油の多くを中東に依存し、主要航路であるホルムズ海峡の混乱はエネルギー供給と物価の両面に波及しやすい。政府は燃料価格や電気・ガス料金への影響も見据え、家計と企業活動への打撃を抑える対応を急ぐ構えである。
イランで現地時間9日未明に伝えられたモジタバ・ハメネイ師の最高指導者選出は、単なる後継人事ではなく、対イスラエル軍事行動の継続を内外に示す形で始まった。イラン国営メディアは通信アプリへの投稿で、新指導者の下で「第一波」のミサイルをイスラエルに向けて発射したと公表。AP通信も、後継決定が伝えられた数時間後にイランがイスラエルや湾岸諸国への攻撃を続けたと報じている。
イラク南部の主要油田で原油生産が急減した。3月8日に業界関係者が明らかにしたところでは、生産量は平時の4割弱にあたる日量130万バレルまで落ち込み、減少幅は約7割に達した。米国とイスラエルの対イラン攻撃を機にホルムズ海峡の通航が滞り、タンカーが南部ターミナルに近づけなくなったことが直撃した。産油量そのものではなく、積み出し不能が上流の操業停止を招いた構図である。
トランプ大統領が3月7日、英国による中東への空母派遣論を突き放した。イランとの戦闘を巡って英軍の関与が広がるのか注目されるなか、米国は「勝つために必要ない」と自信を示しつつ、英国の対応の遅さへの不満ものぞかせた。英政府は米軍支援と戦線拡大回避の間で難しい判断を迫られており、米英の足並みの乱れが改めて表面化した。
イランのペゼシュキアン大統領は8日、自身が前日に示した「近隣国を攻撃しない」との方針が、周辺国との分断を狙う敵に曲解されたと釈明した。発言は湾岸諸国への攻撃停止を示唆する軟化と受け止められていたが、今回は報復の権利を維持しつつ、近隣諸国との対立は望まないという線引きを改めて打ち出した形である。米国やイスラエルとの衝突が続くなか、軍事対応と地域外交をどう両立させるかが改めて問われている。
2月28日に始まった米イスラエルの対イラン軍事作戦は3月8日も続き、攻撃対象は核・ミサイル関連施設にとどまらず、治安機構や燃料インフラにも広がった。イスラエル軍は同日、革命防衛隊の宇宙分野を担う本部や弾薬保管施設をテヘランで攻撃したと発表した。戦闘の長期化が鮮明になるなか、イランの統治機能と地域のエネルギー供給を同時に揺さぶる局面に入っている。
米国とイスラエルの対イラン軍事行動が周辺地域へ広がる懸念が強まる中、トランプ大統領は7日、イラク北部のクルド指導者側に対し、イランへの攻撃に加わらないよう伝えたと明らかにした。クルド武装勢力の投入観測が広がっていたが、戦線をこれ以上広げれば戦況管理が難しくなるとの判断を示した格好である。
8日までに、イランの最高指導者選びは最終局面に入った。専門家会議メンバーのモハンマドマフディ・ミルバゲリ師が、後継者を巡って「大筋で多数の合意に達した」と述べたと、イラン国内報道を引用してロイターが伝えた。2月28日にアリ・ハメネイ師が殺害されて以降、水面下で続いてきた権力移行が、正式発表を残す段階まで進んだ可能性がある。
米国とイスラエルが、戦局の後半にイラン領内へ特殊部隊を送り込み、高濃縮ウランの備蓄を確保する選択肢を協議していたことが明らかになった。米ニュースサイトのアクシオスが米東部時間7日夜(日本時間8日)、協議に詳しい4人の関係者の話として報じた。核施設への空爆後も、核物質そのものの所在と管理がなお不透明であることが、次の軍事・外交判断を難しくしている。
イスラエル軍が7日にテヘランのメヘラバード空港を攻撃対象に加えたことで、対イラン作戦は発射拠点の破壊だけでなく、域内の親イラン武装勢力を支える補給線の遮断へ比重を移しつつある。軍は空港がヒズボラを含む武装組織への武器と資金の移送に使われていたと主張しており、首都の重要インフラそのものを軍事目標とみなす姿勢を鮮明にした。
米国とイスラエルの空爆が長引く可能性が強まる中、イラン側が持久戦への備えを前面に出した。イラン革命防衛隊は8日、現在の規模の攻撃が続いても、イラン軍は少なくとも6か月は戦闘を継続できると主張した。米政権も数週間単位の作戦継続を示唆しており、双方の発信は早期収束より消耗戦を意識した色彩を強めている。
アリ・ハメネイ師の死亡が確認された3月1日以降、イランは暫定統治に移ったが、7日には対外強硬と火消しが同時に表面化した。ペゼシュキアン大統領は湾岸諸国への被害を謝罪し、周辺国への攻撃抑制に含みを持たせた一方、司法トップや安全保障当局は対米・対イスラエルで譲歩しない姿勢を打ち出した。後継選出を前に、権力中枢の意思統一に揺らぎが生じている可能性がある。
制裁下でもイランのミサイル関連調達網が動いている可能性が、海上輸送の分析から改めて浮かんだ。2026年3月7日までの報道によると、米欧の制裁対象となっているイラン国営海運会社の船舶が3月上旬、中国広東省珠海市の高欄港で貨物を積み込んで出港した。船舶追跡データや衛星画像の解析では、停泊中の位置や喫水の変化が確認されており、軍民両用の化学品輸送が続いている可能性がある。
米国とイスラエルが2月末に始めた対イラン空爆が続く中、トランプ大統領は3月6日、停戦や段階的な妥協ではなく、イランの全面的な譲歩を求める姿勢を鮮明にした。自身のSNSトゥルース・ソーシャルに「イランとのディールは無条件降伏以外にない」と投稿し、軍事圧力をそのまま政治的な結論につなげる考えを示した。戦闘の出口はなお見えにくい。
レバノンで2日に再燃したヒズボラとイスラエル軍の交戦は、わずか数日で被害が急拡大した。レバノン保健省が3月6日に示した集計では、死者は217人、負傷者は798人に達した。イスラエル側は今回の作戦を対ヒズボラにとどまらず、イランの地域的な影響力を削ぐ戦いとして位置付けており、空爆と地上圧力が並行して強まる構図が鮮明になっている。
米政権がイランへの軍事作戦を短期決着で描く一方、戦後の指導部選びにも踏み込む姿勢を強めた。ホワイトハウスのレビット報道官は3月6日、米軍がイラン空域の制圧に向けて「順調に進んでいる」と述べ、達成可能な目標は4〜6週間で完了できるとの見通しを示した。軍事面と体制移行を一体で語ったことで、作戦の射程が一段と広がった形である。
ロシアがイランに対し、中東に展開する米軍艦艇や戦闘機の位置を含む標的情報を渡していたとの報道が浮上した。6日付の米紙ワシントン・ポストは、米当局者3人の話として、前週末に始まった米・イスラエルとイランの軍事衝突の最中に情報提供が続いていると報じた。米国と対立する大国が、戦域でイランを側面支援している疑いが表面化した形である。