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イラン国営系メディアは5月25日、通信省側の説明として、ペゼシュキアン大統領が国際インターネット接続の再開を命じたと報じた。ロイターやAFP系配信も同日、この内容を伝えた。NetBlocksによると、多くのイラン市民が世界のウェブに接続できない状態は87日間に及んでおり、長期の通信遮断・制限の後に出た政策運用の転換点となる。ただし、再接続の手順や時期、全国での全面復旧は確認されていない。
焦点は「再開命令」、全面復旧は未確認
大統領の命令は通信当局に向けられたもので、国際インターネット接続を再開するよう求める内容だ。国際インターネット接続とは、国内の利用者が国外のウェブサイトやサービスに到達するための接続経路を指す。ここが絞られると、市民の情報入手や企業活動に大きな支障が出る。
現時点で確認されている中心事実は、再開命令が出たことだ。AFP系配信は、命令の趣旨を「1月以前の状態」への復帰と伝えている。さらに一部報道では、通信相が復旧作業の開始を説明し、半国営ISNA通信が5月26日にも実施される見通しだと報じた。ただし、全国で通信が完全に正常化したことまでは確認されておらず、実際にどの地域、どの利用者から元の水準に戻るのかは明らかになっていない。
イラン国内では直前まで、一般市民の国際ネット接続が大幅に制限される一方、一部の層には限定的なアクセスが認められていたとする報道が続いていた。今回の命令は、こうした選別的な接続運用を見直す動きとして受け止められる。
残る復旧範囲と制度上の課題
次の焦点は、再開が全国一律に進むのか、段階的な復旧にとどまるのかだ。復旧作業開始や実施見込みを伝える報道はあるものの、利用者が実際に海外サイトや通信アプリへ安定して接続できる水準まで戻る時期は、なお見通せない。
接続再開後も、検閲やフィルタリング、アプリ別の制限がどこまで残るかは重要な論点となる。国際接続そのものが戻っても、特定のサービスが遮断されたままであれば、市民が体感する「ネットの自由」は限定的なものになる。
一部報道では、インターネット制限の解除権限をどの機関が持つのかを巡る制度上の論点も指摘されている。安全保障上の判断と通信行政の運用をどう整合させるかが、再開命令の実効性を左右することになる。
参考・出典
- Iran’s president orders reopening of international internet access, state media reports | MarketScreener
- Iran’s president orders reopening of international internet access, state media reports | The Star
- Tehran, May 25, 2026 (AFP) – Iran president orders internet restored after war suspension: local media | NAMPA
- Internet access in Iran becomes a privilege granted by the government | Le Monde
