数学研究のAI利用巡り ライデン宣言を公表 国際数学連合が支持

AIが作った証明をどう扱うか、数学研究者16人がルール整備を提言

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数学研究とAI利用を巡る国際的な議論を受け、15大学に所属する数学研究者ら16人が6月2日、「Leiden Declaration on Artificial Intelligence and Mathematics(人工知能と数学に関するライデン宣言)」を公表した。宣言は、AIが生成する証明の信頼性や研究成果の帰属、査読・出版実務への影響に対応するよう求める内容で、国際数学連合(IMU)も支持している。

禁止ではなく、利用を前提にした規範整備

宣言は、2025年9月にオランダ・ライデンで開かれたNIAS-Lorentz Workshop「Mechanization and Mathematical Research」での議論を起点にまとめられた。AIによる証明生成や論文執筆補助が数学研究に入り込む中で、研究者がどこまで責任を負い、成果の帰属や査読の基準をどう保つかが主な論点になっている。

研究者に対しては、AIをどのように使ったかを明らかにすること、AIが出した結果であっても正確性への責任を負うこと、先行研究を適切に引用することを求めた。数学では結論だけでなく、そこに至る論理の筋道が重要になる。AIが生成した証明らしき文章を使う場合でも、人間の研究者が検証し、説明できることが不可欠だという考え方である。

学会や資金配分機関には、AI利用に関する出版・査読方針を整え、従来の精査基準を維持するよう促した。政策担当者には、規制のあり方、公共的な研究インフラへの投資、AIの能力に関する主張を評価する際に数学の専門知を活用することを論点として示している。

ライデンでの議論から生まれた宣言

宣言の発端は、2025年9月にライデンで開かれたNIAS-Lorentz Workshop「Mechanization and Mathematical Research」だった。ライデン大学は、同ワークショップに10カ国から約60人が参加し、その後の作業部会を15大学の研究者による取り組みとして説明している。

中心にあるのは、AIの能力そのものへの賛否ではなく、数学という分野が長く依拠してきた信頼性、人間による理解、共同体の規範をどう守るかという問題である。商用の基盤技術に研究実務が依存することへの懸念も含め、宣言はAI時代の数学研究を支える制度設計を国際的な課題として位置付けた。

参考・出典

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