自民党成長戦略本部 危機管理投資と成長投資の別枠化提言

自民成長戦略本部、危機管理投資と成長投資の別枠管理を大筋了承 つなぎ国債も明記

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複数の主要報道によると、自民党成長戦略本部は28日の会合で、政府の「危機管理投資」「成長投資」を通常歳出とは別の新たな投資枠として扱うよう求める提言案を大筋で了承した。経済安全保障上重要な分野では、複数年度で財源を確保したうえで別枠管理を検討するよう促し、財源の裏付けがある「つなぎ国債」の活用も盛り込んだ。単年度予算の延長ではなく、成長戦略を実行するための予算の器を設け、政府の骨太の方針や日本成長戦略への反映を求める流れだ。

通常歳出と切り分ける投資枠

危機管理投資は、供給網の寸断や安全保障上のリスクに備えるための投資を指す。成長投資は、将来の産業競争力を高めるための投資で、いずれも高市政権が掲げる「強い経済」の柱に位置づけられている。自民党も2026年の重点政策で、両投資を成長戦略の中核に据え、「責任ある積極財政」の下で複数年度の予算措置や新たな財源確保の枠組みを検討するとしている。

政府側でも、22日の経済財政諮問会議で通常歳出とは別の「新たな投資枠」を設け、必要額を予算編成過程で実効的な措置につなげる考え方が議論された。党提言案はこの流れを後押しし、制度設計を党側から具体化するものだ。対象には、AI・半導体、防衛産業、造船などの戦略分野に加え、スタートアップ支援や中堅・中小企業の稼ぐ力の強化も含まれる方向だ。

提言案は、財源の裏付けとなる「つなぎ国債」の活用にも踏み込んだ。つなぎ国債は、将来の償還財源を前提に先行して資金を調達する仕組みで、赤字国債のように恒常的な歳出不足を埋める手段とは区別される。別枠管理についても、財政健全化指標そのものを無視するという意味ではなく、償還財源の裏付けがある経費と財源の金額を、債務残高対GDP比や基礎的財政収支の管理上どう扱うかが制度論の焦点となる。

長期投資を支える予見可能性

この論点が浮上している背景には、AI・半導体、防衛産業、造船などの分野では、大型投資が数年単位に及ぶという事情がある。企業にとっては、1年ごとに予算が確定する仕組みだけでは、設備投資や人材確保に踏み切りにくい。政府が複数年度で支援の見通しを示せば、民間側も投資計画を立てやすくなる。

先例としては、GX経済移行債を使った脱炭素投資支援や、AI・半導体産業基盤強化に向けた複数年度支援がある。今回の提言案は、こうした手法を経済安全保障や成長分野に広げる発想に近い。提言案は28日の会合で大筋了承され、今後は文言修正を経て最終化される見通しだ。政府の予算編成や骨太の方針、日本成長戦略にどこまで反映されるかに加え、対象分野、規模、償還財源、財政規律との整合性をどう示すかが主要な争点となる。

参考・出典

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