米非営利研究組織、米中に人工超知能開発の2040年までの遅延を提言

米研究組織、米中の検証可能なAI減速合意を提言 人工超知能開発を2040年まで延期する構想

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米非営利研究組織AI Futures Projectは米国時間2026年7月9日、米中が将来、計算資源の監査を伴う減速合意を結ぶ想定で、人工超知能(ASI)の開発を2040年まで遅らせる政策提言型シナリオ「AI 2040: Plan A」を公表した。

2029年の米中合意を想定

提言は将来予測ではなく、ASI開発競争を避けるために「何をすべきか」を示す政策シナリオと位置付ける。米中が2029年に合意し、2030年から2035年にかけてAI能力を人間の能力範囲内で段階的に高め、2035年に最高水準の人間の専門家と同程度で開発を一時停止する。統治や安全性の体制を整えた上で、2040年に複数国・複数企業が協調してASI開発を再開する流れを描いた。

著者らは、制御不能なAI、政策対応の遅れ、国家・企業への権力集中、大規模な雇用喪失を急速な開発競争のリスクとして挙げる。アクシオスによると、エグゼクティブディレクターのダニエル・ココタイロ氏は、ASIの登場を遅らせれば社会が準備し、問題に対処する時間を得られると説明した。同氏はOpenAIでシナリオプランニングを担うガバナンス研究員を務めた経歴がある。

計算資源を相互に監査

減速合意の順守は国家間の信頼だけに頼らず、計算資源の追跡と監査で検証する構想だ。米中が保有する計算資源を相互申告し、サプライチェーン記録を監査するほか、データセンターを推論専用に改修する。ネットワークタップで処理記録を収集し、その一部を別のサーバーで再計算して申告内容との整合性を確かめる仕組みも段階的に導入する。これにより、AI研究開発を短期間停止している間も、多くの既存AIサービスを稼働させる想定だ。

一方、提言は、低コストで高い保証を得られる検証体制が現時点で成熟しておらず、必要な技術や制度の多くも存在しないと明記した。既知の計算資源が規則を守っていることと、未把握の計算資源が合意を損なわない規模にとどまることを主要課題に挙げ、第三国にも申告・検証の枠組みを広げる必要があるとしている。

参考・出典

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