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イランがフーシ派に対し、米軍がイランの電力インフラを攻撃した場合、バブ・エル・マンデブ海峡で船舶攻撃を始められる態勢を整えるよう求めたと、ロイターが7月16日付で報じた。実際の封鎖や攻撃は確認されていない。
日量740万バレルが通過する代替航路
バブ・エル・マンデブ海峡は紅海とアデン湾を結び、ホルムズ海峡を避けて輸送される中東産石油の重要な通過点となっている。6月には石油と石油製品が日量740万バレル通過し、世界の石油生産量の約7%に相当した。
サウジアラビアは、エネルギー輸出の70%を紅海沿岸のヤンブー港経由に切り替えたとされる。紅海で船舶への攻撃が始まれば、ホルムズ海峡の混乱を避けるための輸送路にも影響が及び、中東の主要な石油輸出経路が同時に妨げられる恐れがある。
配備情報は匿名筋、実行は未確認
ロイターによると、紅海航路を事実上閉鎖する構想はイラン指導部内で協議され、フーシ派へ伝えられた。情報源はイラン高官2人と地域情勢に詳しい関係者1人で、いずれも匿名を条件に取材に応じた。
フーシ派に近い別の情報筋は、同派がホデイダとアデン湾を見渡すイエメンの高地などにミサイルとドローンを配備し、船舶への攻撃命令を待っていると説明した。ただし、配備状況を裏付ける公式発表や独立した確認はない。
トランプ大統領は7月14日(米東部時間)、イランが交渉に応じなければ、翌週にも発電所や橋を攻撃対象にする可能性があると述べていた。ロイターはイラン外務省とフーシ派報道官に回答を求めたが、直ちには回答を得られなかった。
フーシ派は2023年11月から2025年1月にかけて紅海の商船100隻超を攻撃し、2隻が沈没、船員4人が死亡した。攻撃を受け、多くの船会社がアフリカ南端の喜望峰を回る長距離航路へ迂回した。
7月17日(日本時間)の時点では、今回の要請に基づく海峡封鎖や新たな船舶攻撃は確認されていない。配備完了と命令待ちという情報も、フーシ派に近い匿名情報筋の説明にとどまる。
