米財務省 中国・香港拠点の9者を、イラン武器調達支援で制裁

米財務省、イラン武器調達網に追加制裁 中国・香港拠点を含む対象を指定

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米財務省は6月10日、イラン革命防衛隊(IRGC)とイラン国防軍需省(MODAFL)の武器調達を支援したとして、OFAC(外国資産管理局)が9つの個人・団体を制裁対象に指定したと発表した。対象には中国・香港拠点の個人や企業が含まれ、米政府はイランの兵器関連調達を支える海外ネットワークと資金の流れを断つ構えを強めた。国務省も同日、イランの通常兵器関連活動を理由に4つの個人・団体へ別建ての制裁を科しており、米政府の同日措置全体では13件が対象となった。

中国・香港拠点の調達網が標的

今回の指定では、すでに制裁対象となっている香港法人Mustad Limitedに関連する人物や企業が焦点の一つとなった。米財務省は、劉博宇が同社の唯一の取締役で社長でもあり、王洪一、徐立春とともにIRGC向けの武器調達に関与したとしている。Mustad Shanghai International Trade Co Ltdは、Mustad Limitedの完全子会社と位置付けられた。

MODAFL関連では、孟少培やSolos International Limitedなどが対象に含まれた。香港企業Shangshun Hong Kong Ltdはマヌーチェル・ゴルチン関連として記載され、Domus Trading HK Limitedについては、イランの秘密裏の銀行ネットワークの中で武器調達関連取引を試みたとされた。米側は、武器そのものの調達仲介だけでなく、決済や資金移動を支える仕組みにも制裁の網をかけた形だ。

OFACの指定は大統領令13382と大統領令13902に基づく。こうした指定は、対象者の米国内資産を凍結し、米国人との取引を原則禁じる措置で、国際取引からの排除につながりやすい。一方、国務省が同日に科したイランとベラルーシ所在の追加対象への制裁は、イランの通常兵器関連活動を理由に大統領令13949に基づく措置とされた。

海外調達と金融網の遮断へ

今回の措置は、5月8日に発表された対イラン調達ネットワーク制裁に続くものだ。5月の措置では、IRGCとイランのCenter for Innovation and Technology Cooperation(CITC)向けの調達網が標的とされた。米財務省は今回、対象を中国・香港拠点の具体的な個人・企業へ広げた。

米政府が狙うのは、イランの兵器生産や拡散能力を支える海外の調達網と金融網を細らせることにある。部品や資材を入手する経路に加え、代金を動かす銀行ネットワークも対象にすることで、調達・決済のコストを高め、迂回取引を難しくする狙いがある。今回の制裁は、対イラン圧力が中国・香港経由の調達・決済ルートに踏み込んだことを示している。

参考・出典

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