スウェーデン政府、ウクライナにグリペン最大36機供与へ方針公表

ウクライナ、グリペンE/F最大20機取得意向 スウェーデンはC/D供与も準備

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ウクライナは5月28日、スウェーデン製戦闘機グリペンE/Fを最大20機取得する意向を示し、スウェーデンは自国空軍が保有するグリペンC/Dを最大16機供与する一体的な防空パッケージを公表した。ゼレンスキー大統領とクリステション首相が共同記者会見で明らかにしたもので、ロシアの攻撃にさらされるウクライナの防空能力を長期的に底上げする狙いがある。

E/F購入契約を条件にしたC/D供与

スウェーデン側の枠組みでは、グリペンC/Dの供与はウクライナが新造のグリペンE/F購入契約を結ぶことが条件となる。単に既存機を引き渡す支援ではなく、新造機の導入、保有機の供与、弾薬、訓練、電子戦能力の強化を組み合わせた防空パッケージである。

スウェーデン政府はこの枠組みに必要な追加変更予算を提示し、国会に売却契約と供与実施の承認を求めた。供与対象には機体のほか先進弾薬や訓練が含まれ、スウェーデン軍は総額を約225億スウェーデンクローナ相当と説明している。政府発表では、供与機や先進弾薬に関する枠が約222億スウェーデンクローナとされており、発表主体によって数値表現に差がある。ウクライナ人パイロットや整備要員の訓練は今年中にも始められる見通しで、最初のグリペンC/Dは来年にもウクライナの防空任務に投入され得る。

新造のグリペンE/Fについては、スウェーデン国防装備庁とウクライナの交渉が続いており、引き渡し開始は2030年より前になる見通しだ。ウクライナ大統領府は、最初の段階として最大20機の調達を可能にするため、EUのUkraine Support Loanから25億ユーロを充てる計画を示している。

協力覚書から具体化した防空強化策

今回の発表は、2025年10月22日にゼレンスキー氏とクリステション氏が署名した、防空・航空能力分野での協力に関する意向表明の延長線上にある。検討段階にあったグリペン導入構想が、機数や資金、訓練、供与条件を伴う具体的な枠組みへ進んだ形だ。

一方で、売買契約はまだ最終化していない。サーブは5月28日時点で、この案件に関する契約締結や受注はないと明らかにした。今後の焦点は、当局間交渉の妥結、スウェーデン国会の承認、実際の供与機数と納入日程の確定に移る。

参考・出典

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