WHO、コンゴ民主共和国のエボラ対応は追いつきつつある

WHO、コンゴ民主共和国のエボラ対応は追いつきつつあると評価 接触者追跡は45%

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世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は2026年6月3日、コンゴ民主共和国で拡大するBundibugyo型エボラウイルス病への対応について、「大きく先行を許したが、追いつきつつある」と述べた。WHOの同日の説明では、コンゴ民主共和国の確定例は344件、確定死者は60人。検査体制の改善は進む一方、感染者と接触した人を洗い出して追う接触者追跡は約45%にとどまり、感染拡大を先回りするには90%超への引き上げが必要だとしている。

東部3州に広がる流行と対応強化

流行はIturi、North Kivu、South Kivuの東部3州、計24保健区域にまたがっている。コンゴ民主共和国は5月15日に国内17回目のエボラ流行を宣言し、ウガンダでも同日、コンゴ民主共和国からの輸入症例を受けてBundibugyo型の発生が確認された。WHOは5月17日、この流行を国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)と判断した。6月3日のWHO説明では、ウガンダでも確定例15件、確定死者1人が確認されており、国境を越えた人の移動がある地域での流行として警戒が続く。

疑い例は前週の1000件超から116件まで減少した。これは、未処理だった症例を検査で確認したり除外したりする作業が進み、実態把握の精度が上がってきたことを示す。感染症対応では、誰が感染しているのかを早く見極めることが、隔離や治療、接触者追跡の出発点になる。

WHOと各国当局は、監視、検査室体制、感染予防・管理、接触者追跡、症例管理、地域啓発、国境を越えた備えの強化を進めている。Buniaには計80床の治療センター3カ所が整備され、Mongbwalu、Rwampara、Beni、Goma、Bukavuにも治療ユニットが置かれている。

承認済みワクチン不在で問われる現場対応

今回の流行を引き起こしているBundibugyo型には、承認済みワクチンや特異的治療法がない。WHOと各国当局は候補ワクチンや治療薬の臨床試験準備を進めているが、現時点の封じ込めは、感染を見つける、接触者を追う、安全に埋葬する、地域住民に協力を促すといった基本的な公衆衛生措置に大きく依存する。

課題はなお重い。検査体制は改善しているが、接触者追跡は約45%にとどまっている。不安定な治安や移動制限に加え、包括的な渡航制限による供給網への支障も対応の足かせになっている。必要な人員、検体、医療物資が遅れれば、感染の連鎖を断つ作業も遅れる。

WHOのリスク評価は6月3日時点で、コンゴ民主共和国の国家レベルを「非常に高い」、地域レベルを「高い」、世界レベルを「低い」としている。対応の成否は、接触者追跡の対象を広げ、ウガンダを含む越境例を管理し、新規確定例の増加を抑えられるかにかかる。

参考・出典

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