中国メディア、中国科学院系研究所が南シナ海スカボロー礁に一時設備設置

南シナ海スカボロー礁の浮遊構造物、中国側が一時的研究設備だと説明 比は管轄問題を警戒

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

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南シナ海の係争地スカボロー礁(中国名・黄岩島)でフィリピン側が確認し、抗議していた浮遊構造物について、中国メディアは11日、中国科学院南海海洋研究所が設置した一時的な「科学研究設備」だと報じた。同研究所も10日、黄岩島海域に浮遊式の現場採取・実験プラットフォームを設けたと公表している。フィリピン側は不透明な構造物として警戒を強め、中国側は科学調査のための施設だと位置づけており、礁の管理を巡る対立が改めて浮き彫りになった。

フィリピン側が確認した6メートル四方の浮遊構造物

フィリピン当局は10日、スカボロー礁の潟湖内で6メートル四方の浮遊式構造物を確認したとして画像を公表した。潟湖は礁に囲まれた内側の浅い海域で、係争地での設置物は管轄権や実効支配を巡る問題に直結しやすい。

フィリピン政府はこの構造物を巡り、中国側に正式に抗議した。沿岸警備隊のジェイ・タリエラ報道官は、構造物にアンテナのような装置が見えると指摘し、5月21日から25日に周辺で確認された中国の調査船と関連する可能性があるとの見方を示した。

中国側は「一時的な科学研究施設」と説明

中国外務省は5日、黄岩島で中国が行う活動は「科学研究を含め」主権国家の正当な権利だとの立場を示していた。中国科学院南海海洋研究所は10日、同研究所が5月20日から黄岩島の発育・進化と生態レジリエンスに関する総合科学調査を主導していると発表し、問題の設備を浮遊式の現場採取・実験プラットフォームだと説明した。

同研究所の説明では、プラットフォームは岩芯採取、環境要素の時系列観測、現場実験に使われる。黄岩島の島礁の発育過程やサンゴ礁生態系の変化を調べ、環境変化に対する生態系の回復力を分析する目的があるという。生態レジリエンスとは、環境が変化した際に生態系がどの程度回復力を保てるかをみる考え方だ。

一方で、設備の設置期間や撤去時期、現地要員の有無、フィリピン側が指摘するアンテナ様装置の具体的な用途は明らかになっていない。現段階で確認できるのは、中国側が一時的な研究施設と説明している事実までであり、恒久施設化や軍事拠点化は確認されていない。

参考・出典

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