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台湾の基隆地方検察署は、NVIDIA製先端チップを搭載した高性能AIサーバーの不正輸出事件で、3人を捜査し、身柄を拘束した。複数の主要報道によると、問題の貨物には米Super Micro Computer(Supermicro)製サーバーが含まれ、少なくとも1件が日本を経由して香港に到達し、中国への流出ルートに使われた疑いがある。日本が対中AI半導体規制を巡る迂回ルートの一部として捜査線上に出てきた。
12カ所捜索、AIサーバー50台を押収
基隆地検は5月21日、台北、新北、桃園、台中など計12カ所を捜索し、関連証拠を押収した。台湾中央通信社などは、押収品にはSupermicro製の高性能AIサーバー50台、現金、帳簿、電子機器などが含まれると伝えている。3人は、台湾で調達したサーバーを中国、香港、マカオ向けに流す目的で、不実の書類や情報を使って輸出申告した疑いが持たれている。
検察当局は、これらのサーバーが中国、香港、マカオ向けに流されようとしていたとみている。不実申告とは、輸出先や内容物などについて実態と異なる情報を提出し、規制や審査をすり抜けようとする行為を指す。
問題のサーバーにはNVIDIA製チップが搭載されていた。こうしたAI向け半導体は、大規模な生成AIや軍事転用につながる高度な計算に使えるため、米国が対中輸出規制を強めている先端品に当たる。
日本経由ルート浮上、対中規制の抜け道に焦点
今回の新たな焦点は、日本が少なくとも1回の輸送で中継地として使われた疑いである。関係者の話として報じたBloomberg系報道によると、少なくとも1件の貨物は台湾の税関を通過し、日本を経由した後、香港に到達したとされる。報道では中国への流出ルートの一部と位置付けられているが、実際に流れた台数や搭載チップ数、輸送時期などは明らかになっていない。
台湾側の公式発表は、虚偽の輸出書類を使った不法輸出の疑いを中心に説明している。日本経由ルートは、現時点では関係者談に基づく報道として扱う段階であり、ReutersもBloomberg報道を独自に確認できていないとしている。事件は捜査段階で、有罪が確定したものではない。
AI半導体をめぐっては、米国の規制を避けるため、第三国や地域を経由して中国へ流す手口への警戒が強まっている。主要報道は今回の摘発を、台湾で公になったAIチップ転用・密輸取り締まりの初の本格案件と位置付けている。台湾当局はNVIDIAやSuper Microの不正関与を指摘しておらず、今後は貨物規模や最終到達先、関係当局の連携の有無が問われる。
