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ロイターなどによると、台湾・海洋委員会の管碧玲主任委員は8日(現地時間)、台北で開かれた「2026 Taiwan International Ocean Forum(台湾国際海洋フォーラム)」で、中国が段階的な海洋圧力を重ね、台湾海峡に新たな既成事実を作りかねないと警告した。国際社会が危機だと気づいた時には、対応が遅れるおそれがあるとの認識を示した。
戦争未満の圧力への警戒
管氏は、海上保安機能を担う海巡署を所管する海洋委員会のトップである。発言では、中国の海洋行動が台湾だけでなく、日本やフィリピンにも及んでいるとの認識を示した。個別の行動を小さく見せながら既成事実を積み上げる手法は「サラミスライス戦術」とも呼ばれる。一度に大きく状況を動かすのではなく、小さな圧力を重ねて相手側の対応余地を狭めていくものだ。
こうした行動については、本格的な武力衝突に至らない範囲で意図的に管理されているとの見方も示した。軍艦同士の大規模衝突や宣戦布告には至らないため、国際社会が「まだ危機ではない」と判断する間に、海域での異常な行動が日常化するおそれがある。
国際社会が「現状変更に反対する」と表明するだけでは、危機未満の強圧行動によって現状そのものが浸食される。管氏の発言は、台湾海峡の安全保障を一度きりの軍事危機ではなく、日々の海洋活動を通じた既成事実化の問題として示すものだった。
海洋フォーラムで相次いだ対中抑止論
台湾国際海洋フォーラムは現地時間8日から9日の日程で開かれた。海洋委員会が主催する主要な年次国際会議の一つで、海洋分野の政府、産業、学術関係者が台湾内外から参加する。2026年の会議は「Maritime Resilience(海洋レジリエンス)」を軸に掲げ、海の安全と危機への備えを扱った。
台湾海巡署は6月7日(現地時間)、中国の公務船4隻が台湾南端・鵝鑾鼻周辺で台湾が制限水域とする海域に進入し、台湾側が全艦を水域外へ退去させたと発表した。海巡署は、中国が対台湾侵擾を段階的に高めていると非難した。管氏の発言は、こうした海上での動きを台湾海峡全体の安全保障問題として示す内容だった。
同じフォーラムでは、米上院議員のタミー・ダックワース氏も、中国が権利を主張する海域で各国が航行を続け、中国による新たなルールづくりを拒むべきだと訴えた。台湾、日本、フィリピンを含む周辺海域で圧力が続くなか、台湾側は小さな変化を既成事実化させないための国際連携を求めている。
参考・出典
- China’s actions risk creation of new status quo, Taiwan official says – Internazionale
- China’s actions risk creation of new status quo, Taiwan official says | MarketScreener
- 中國頻繁灰色襲擾 美議員籲國際應保持警覺 | 公視新聞網 PNN
- Freedom of navigation key to deterring China lawfare: U.S. senator – Focus Taiwan
- Forum Agenda · Taiwan International Ocean Forum
- Taiwan International Ocean Forum
- Taiwan International Ocean Forum – Ocean Affairs Council
- Program Overview – Ocean Affairs Council
- 海巡署強勢驅離中國4艘公務船 嚴正譴責中國節節升高對臺侵擾
- Marine safety vital to global peace, President Lai says – Taipei Times
