英国政府とNATO、欧州6カ国で長距離精密兵器の共同開発拡大

英国、長距離・極超音速兵器の欧州協力拡大 長距離打撃構想ELSAは実装に向けた作業段階へ

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英国政府は、欧州同盟国との長距離精密兵器・極超音速兵器の開発協力を拡大している。NATOは7月7日付で、英国など6カ国が地上発射型精密打撃能力を共同検討する新枠組みを立ち上げたと公表した。6月18日にはELSAも具体的段階へ移り、複数の枠組みで長距離打撃整備が進む。

地上発射型の精密打撃をめぐるNATO新枠組み

NATOが7月7日付で発表した「Ground-Based Precision Strike Capabilities High Visibility Project」には、デンマーク、フランス、イタリア、ノルウェー、トルコ、英国の6カ国が参加する。新型発射機とミサイルを含む地上発射型の深部精密打撃能力について、多国間での開発可能性を探る枠組みである。

地上発射型の精密打撃能力は、航空機だけに頼らず、陸上から遠方の目標を高い精度で攻撃するための手段となる。敵の指揮拠点、防空網、補給線などを遠距離から狙えるため、NATOにとっては抑止力と即応力を高める装備分野に位置づけられる。

今回の枠組みは、量産契約や配備数を決めたものではなく、参加国が共同開発の可能性を具体的に検討する段階にある。参加国の顔ぶれは、6月に実装段階へ移ったELSAとは異なり、ドイツやポーランド、スウェーデンは7日のNATO発表の参加国一覧には含まれていない。

ELSA移行と英主導の長距離兵器計画

英国政府は6月18日、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スウェーデン、英国の6カ国が、2024年に始動したELSAを実装グループ段階へ移すことで合意したと発表した。対象となる能力には、空中発射型の長距離打撃に加え、地上発射型の300〜500キロ、500〜2000キロ、2000キロ超の各長距離打撃システム、500キロ超の低コスト長距離打撃能力が含まれる。

英国政府は2月13日、発表時点の会計年度における長距離精密兵器と極超音速兵器の関連支出が4億ポンドを超える見通しだと明らかにした。英仏伊の共同ミサイル計画「Stratus」では、巡航ミサイル「ストームシャドー」の後継となる次世代ミサイルの開発が進む。英国政府は、同計画がステルス型と高速型の派生を含み、高価値目標の攻撃、敵艦の破壊、防空網の制圧を想定すると説明している。

英独の長距離兵器計画「Deep Precision Strike」は新たな共同調査段階に入っており、射程は2000キロ超、就役時期は2030年代とされる。欧州では、Stratus、Deep Precision Strike、ELSA、NATOの地上発射型精密打撃プロジェクトが別々の参加国構成で並行して進んでおり、長距離から精密に攻撃できる能力の整備が広がっている。

参考・出典

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