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カンボジア拠点の中国系組織「プリンス・グループ」幹部とみられるフー・シー容疑者(44)らの虚偽転入届事件で、中央区役所の窓口を訪れた中国籍の男が、フー容疑者名義の虚偽委任状を出したと説明していることが8日、捜査関係者への取材で分かった。本人不在の代理申請が使われた疑いが強まった。
虚偽の住民異動届で6月に逮捕
6月22日までに、フー容疑者らが今年4月に東京都中央区へ虚偽の住民異動届を提出したとして、警視庁に電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で逮捕されたことが報じられていた。自治体の住民記録という公的な電子データに、事実と異なる住所を記録させた疑いが持たれている。
フー容疑者は中国出身でキプロス国籍。複数報道によると、人身売買や特殊詐欺など国際犯罪への関与が指摘され、米英政府の制裁対象となっている「プリンス・グループ」の幹部、または最高幹部の一人とみられる。
フー容疑者は、住民票を東京に移した理由について、日本の永住権取得を目的とする趣旨の説明をしていると報じられている。住民票の所在地は、行政手続きや本人確認の基礎になるため、虚偽の届出が通れば、その後の手続きにも影響が及ぶおそれがある。
在留カード不正使用にも広がった捜査
7月5日には、警視庁と大阪府警の合同捜査本部が、在留カードを不正に使用したとしてフー容疑者らを入管難民法違反容疑で再逮捕し、新たに中国籍の男1人を逮捕したと報じられた。再逮捕容疑は、他人に在留カードを使わせ、中央区役所で印鑑登録をさせたというものだ。
印鑑登録は、不動産取引や契約などで本人の意思を示す実印の証明につながる行政手続きで、本人確認が重要になる。今回明らかになった説明により、住民異動届をめぐる事件では、窓口で手続きを担った人物と提出書類の具体像が加わった。
区役所窓口を訪れた男の氏名や、虚偽の委任状が転入届だけに使われたのか、印鑑登録にも関わるものだったのかなどの詳細は明らかにされていない。
