日英伊、次期戦闘機GCAPで第三国向けオブザーバー枠組み

日英伊、GCAP購入関心国にオブザーバー枠 開発状況を事前共有へ

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日本、英国、イタリアが進める次期戦闘機共同開発「GCAP」を巡り、購入に関心を示す第三国を対象に、計画の進捗や開発状況を共有するオブザーバー枠組みを設ける方向で調整していることが、政府関係者の話として伝えられている。2035年度までの配備を目指す大型事業で、購入前の段階から関心国との接点を持ち、将来の買い手を広げる狙いがあるとされる。

制度基盤が固まるGCAP

GCAPは、日英伊3カ国が2022年12月に公表した次期戦闘機の共同開発事業である。3カ国は2035年度までに新型機を配備できるよう開発を進めており、日本にとっては航空自衛隊の次世代主力戦闘機に直結する大型防衛事業となる。

3カ国は2023年12月、GCAPを一元的に管理・運営する国際機関「GIGO」の設立条約に署名した。条約は2024年12月に効力を発生し、GIGO本部は英国に置かれた。英国政府は2025年1月、本部をレディングに置くと公表しており、防衛省も同月、中谷元防衛相がGIGO本部を訪問し、初代トップである岡真臣首席行政官と意見交換したと明らかにしている。GIGOは、開発計画や調達、管理を束ねる司令塔にあたる。

同条約には、GCAPで生じる品目や情報の非締約国への輸出・移転を支える規定があり、システム、サブシステム、技術の輸出を促進する共通メカニズムを作成・維持することも定められている。日本政府も2024年3月26日、GCAPで開発される完成品について、一定の条件の下でパートナー国以外への移転を可能にする制度改正を行った。ただし、対象はGCAPの完成品に限られ、移転先は国際約束の締結国に限定される。現に戦闘が行われていると判断される国には移転しない。

潜在顧客を開発段階から取り込む狙い

今回のオブザーバー枠組みは、完成後に輸出できるかどうかという従来の論点から一歩進み、潜在的な購入国と開発段階から接点を設ける動きと位置づけられる。戦闘機開発は巨額の費用がかかるため、参加国だけでなく将来の販売先をどれだけ広げられるかが、1機当たりの価格や事業の継続性に大きく影響する。

一方で、オブザーバー参加は共同開発への正式参加や輸出承認を意味しない。計画の説明を受けることと、機体を購入すること、さらに機微な技術情報に触れることは別の問題である。最終的な移転には、各国の輸出管理や政治判断が関わる。

今後は、対象国の範囲、共有する情報の水準、機微情報の保全方法が確認点となる。日本の完成品移転ルールや個別の輸出審査と、オブザーバー枠組みをどう接続するかも制度設計上の論点となる。

参考・出典

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